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エピソード大喜利#142 お題:バレンタインデー当日、中学生のS君は教室に入って察した。「あぁ、今日チョコもらえないかもな〜」どうしてそう思った?

都内の中学校に通うS君。来月に卒業を控える3年生。
最後の中学校生活を楽しんでいる。

朝食を済ませ学校へ向かうべく家を出るとブルっと底から冷える寒さが堪える。
晴天が続いているが、雨が降らない影響か空気が乾燥している状態が続いている。
中学までは歩いて20分ほど。中学1年の時は遠いと感じた道のりも、苦しかった登り坂も最後が迫っている今は感慨深い気持ちが湧いてくる。
感慨深いとは、おそらくこの気持ちの事だろう。

最近のクラスは高校受験も終わり、フワフワ、ワイワイした時間が続いていて、まとめる担任の先生は大変そうだ。
そんな冷静に見ている僕もフワフワした気持ちは感じていて、ワイワイ騒がしいクラスを楽しみ切りたいと思っている。
先日、数学の授業中に流石に騒がしすぎて先生に怒られてしまったが、それもすぐに青春時代の1ページとして刻まれ、放課後はその話題で盛り上がった。クラス全員が最後を楽しもうという空気が漂っている。

そんな事を考えながら歩いていたら学校に着いた。
下駄箱で室内履きに履き替えていると、サッカー部の後輩が挨拶をしてくれた。
いつものやり取りだったがこっちからすると、最後のやり取りかも?なんて毎回感じて丁寧になってしまう。

階段を上がり、扉を開けて教室に入る。
「あぁ、今日チョコもらえないかもな〜」

すぐにピ〜ンと来た。どうしてそう思ったかと言うと・・・
「自分以外全員スーツで髪にワックスを付けて毛先を遊ばせていて眉毛も細くセット。その先頭には担任の先生がいる」

学校に来る日数は残り僅かだが帰りたくなった。


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じゅんざぶろう
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