【調味料】味の素はどこへ行ったのか?
味の素はかつて偉大だった?!
ひと昔、味の素の容器がひと瓶、
食堂の食卓にはありました。
たぶん、高度経済成長期と
重なっていた気がします。
もちろん、
アンチ味の素というか、
味の素を使うのは
体に良くないという人も
たくさんいました。
化学調味料だからという点で。
私の母もそんな一人で、
めったに味の素は
使わないし、
使わせてくれなかった。
だから、母がいない時に
やきめしにこっそり味の素を
入れていました(笑)。
その頃は、
食事やおやつ、給食では、
化学調味料が大活躍していました。
そんな時代があったんです。
また、学生時代だから、
30年前になりますが、
定食屋さんでは、
お新香に味の素がたっぷり
かけられている、なんてことは
ザラでした。
お新香にお醤油と
たっぷりの味の素、
これがけっこうイケるんです。
最近ネットニュースを見てたら、
作家の太宰治が、
鮭缶にたっぷり味の素を
かけて食べていた、という
微笑ましい逸話を見つけました。
でも、微笑ましいと
書きましたが、
太宰が生きてた戦前、戦中や戦後、
味の素は、貴重で高価なもの、
だったはず。
まあ、編集者やファンに
もらったのかもしれない。
それにしても、
鮭缶に味の素をたっぷり?
美味しそうですね。
太宰はそういうところでも
センスが良かったのかあ(笑)。
もう、そう聞いただけで、
よだれが出てきそうです。
そんな味の素も
今では、余り見かけなくなりました。
どこへいったんだろう?
味の素批判が激しくなると、
一時期は、
味の素は化学調味料ではなく
天然の調味料ですよという
アピールを、
味の素の会社自体も
盛んにしていましたね。
サトウキビで出来ているとか。
太宰の逸話を読んで以来、
今はすごくその真似をして
食べたいのですが、
味の素の宣伝部さんも、
こんな著名人の逸話を
見つけて流すだけでも、
また味の素を懐かしがる人が
いくらでも出てくるでしょう。
まあ、味の素も、
今では、ほんだしやポタージュ、
冷凍食品を作っていく道に
シフトしてるから、
今さら味の素の売り上げを
伸ばすつもりはないんですかね?
それにしても、味の素は
慎ましい昭和期のシンボルでした。