【恋の願かけ】柿の実が叶えてくれた恋なのか?
《柿の実が叶えてくれた恋もある?》
二十歳の頃。
あまり叶いそうにない恋をして、
困っていました。
ちょうど今みたいな時期。
柿の実が色づく季節でした。
下宿の近所に一本の柿の木がありました。
実がいくつか付いていて、
毎日そばを通ってました。
私はふとこう考えた。
この柿の実が、大晦日まで、
木から落ちなかったら告白しよう。
柿の実が大晦日より先に落ちたら、
今度の恋は諦めよう。
かなりセンチメンタル、汗。
O・ヘンリー『最後の一葉』
みたいな願掛けでした(笑)。
一般的に、柿は12月までには
実が落ちてしまう。
あれは臆病な思いだったのか
勇気をもらいたかったからか。
毎日、柿の木の近くを通る度、
恐る恐る、柿の実を確かめました。
12月には実は段々と色濃くなり、
冷たい風に吹かれて、
実は枝に必死で付いていた…
ように見えました。
さて。
その柿が大晦日にどうなったか?
実はよく覚えていません。
クリスマスイブの前日、
なんと彼女と仲良くなって、
願掛けの必要はなくなったから。
柿の木の神様が、少し早めに
願いを叶えてくれたのでしょうか。