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菅田将暉ドラマはミステリーではなく、フェミニズムだった?

菅田将暉が主演の
月曜9時ドラマ
『ミステリと言うなかれ』
観ました。

そうして思いました。
これはジェンダーの不平等を
巧妙に訴え、暴く作品だ、と。

その原作が、小学館の女性向け
漫画雑誌「FLOWER」で連載してる、
という事実を知っていたら、
『ミステリと言うなかれ』は
女性に関する大切な何かを
訴えるものであろう、と
想像できたかもしれません。

しかも、その原作は1300万部も
売れているそうで、
読んでいたら、
中身もわかったかもしれない。

しかも、原作の作者は
一筋縄では行かない
世界観で定評ある田村由美さんと
なれば、なおさらでした。

でも、私は
コミックス原作も読まず、
まっさらな頭で、
ドラマを観てしまいました。
ただのミステリー好きとして。

女性向け漫画が原作と知って
すぐに思い出したのは、
『逃げ恥』でした。

あれも、結婚制度について
新しい在り方を試行錯誤する
男女をエモーショナルに
描いてました。
いっけんすると、
軽妙な恋愛漫画だったところが
なお、すごいんですよね。
逃げ恥も、この作品も。

この『ミステリと言うなかれ』は
いっけん、ミステリーかあ?
などと上手く誘導されながら、
男が仕事にばかり夢中になり、
現実を逃避してる事を、
男のロマン主義の空虚さを、
男たちが若い女性を
お茶汲させて疑問に感じないことを、
菅田将暉は次々と突いていきます。

男性・菅田将暉がジェンダーの不平等を
暴いていくのが、ミソでした。

ドラマとして、
面白いかどうかは
まだ判定が難しいですが、
ミステリー好きとしては、
もう少しミステリーっぽさを
プンプン出してくれたら
なお、嬉しいですねえ。

伊藤沙莉を小娘扱いするオジサンが
跋扈する世界。
家族より仕事を大事にして
かっこ良いんだと思いこみ、
すぐに命がけだと口にする、
遠藤憲一、筒井道隆ら刑事たち。
家事分担の行違いで妊娠中の妻と
少し揉めてる尾上松也。

第2回以降で展開が
相当かわるみたいですが、
第1回めで描かれていたのは、
フェミニストがふだん、
ずっと不満に感じてきたであろう
古い日本社会の男の身勝手さでした。

ミステリーと言うなかれ。
その通りでした。

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