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【書く】うまい文章には、詩心は欠かせない?

詩心。
詩心が宿る文章だ、なんて
使うのがいいのでしょうか。

あまり日常では使いませんね。

でも旨い文章に出会うと、
ああ、これは詩心を備えた文章家の
文章だと感じる。

小説やエッセイは、
散文なのに、
いや、だからこそ、
散文には詩心があるといいんです。

詩心がある文章は旨いと感じる。
詩心がないと乾燥した文章になる。

川上未映子は、
おそらくこれまで書いてきた作品は
みな詩心がある(気がする)。
太宰治も詩心がある作家だろう。

では、遠藤周作や村上春樹、
大江健三郎、筒井康隆は、
どうだろう?
みなさんはどう思います?

詩心というのは、
センスとも違う。
文才とも違うでしょう。
なくても、
良い文章は書けるかもしれない。

でも、詩心があれば、
表明的な読みやすさとは別な、
深い部分の分かりやすさを
読者に与えてくれる。

センスや文才と同じように、
詩心は、簡単には
身につかないでしょう。

では、どうしたらよいか。
良い文章を書ける人になれるか?

それは、詩心ある文章を
浴びるように読むしかない。

「その人が、どれくらいの
貧乏だったかを知りたいときは、
育った家の窓の数を尋ねるのが
てっとりばやい。」

これは川上未映子の長編
『夏物語』の冒頭です。

いきなり、とてもウィットと
決断に満ちた文章です。
思わず引き込まれる。

貧しさを知るのに、
窓の数だなんて強引な仮説で
異論もしたいくらいだけど、
なぜか先が聞きたいから、
どんどん興味が掻き立てられる。

noteを書く場合も
川上未映子さんみたいな、
ウィットとユーモアで
読者の心をひっぱるような
文章を書いてみたい。

でも、詩心で文章を書く時の
マニュアルもガイドもありません。

ただ、最近は詩心は
流行らないのでしょうか。
あまり話題になりませんね。

それよりは、
客観的に、現実的に、
見たり感じたりしたままを書け、
というのが、
近年の文章指南ガイドの王道だ。

詩心より、客観性が重要らしい。
やれやれ(笑)。

詩心の復活を今日は祈ろう。

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