【推薦図書】積ん読書でもいい歴史ノンフィクション『閔妃暗殺』
これは買おう。
必ず手元に持っていよう。
きっと積ん読書になる。
いや、飾っ読書(かざっとくしょ)に
なるかもしれない。
それでも、この本は貴重だ。
手元に置いておきたい本だ。
『閔妃暗殺
朝鮮王朝末期の国母』
角田房子。
ちくま学芸文庫。
オビには、こう書いてある。
「韓国人の誰もが知り
日本人は知らない歴史」
閔妃は、李氏朝鮮の末期に
王朝を支配していた王妃。
彼女の存在が邪魔だと感じていた
日本軍の一部が、
1895年、突然、
隣国の独立国家、李氏朝鮮に
土足で侵入し、
王妃を殺害してしまった。
これは、
韓国では、今も、
日本でいえば忠臣蔵なみに
知られている有名な事件なのに、
日本ではほとんど知られていない
そのギャップさが
またなんとも言えません。
これが、1910年の
朝鮮統合につながる歴史の
布石になるのでしょう。
それにしても、
隣りの国からいきなり
軍人がやってきて、
王妃を殺害していく。
今の日本で、
ロシアや、北朝鮮から軍人が来て、
日本の皇室の妃が
いきなり殺害されたら、
衝撃的すぎますよね?
昔の日本の軍人はなんて感覚を
していたでしょうね?
その野蛮さには付いて行けない。
それにしても、
閔妃(ミンビ)殺害事件。
日本では今もほとんど知られてない
という現状はまずいでしょうね。
「韓国人の誰もが知り、
日本人は誰も知らない歴史」
読めなくても、
枕もとに置いておきたい。
飾っとく書としてでも。
でも、中身は大変面白く、
チビチビながら
毎晩読み進めています。
角田房子さんは
20世紀戦後を代表する
ノンフィクション作家ですから、
面白いのは、当たり前ですが。
積ん読でもいい、
飾っ読でもいいから、
これは枕もとに置いておきたい。
きっと近いうち廃版にされてしまうから
買える時に買わなくちゃ。
そう思える名著です。
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