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【読書と絶望】どんな本が死にたがり屋を救ってくれただろう?

死にたがり屋の私を
救ってくれた小説や映画。

どれからいの数があるだろう。
10代から数えはじめ、
40代のうつ病治療期を含めたら
相当な数にはなりそう。

10代と20代前半は
とくに死にたがり屋だったから
救ってくれた小説や映画は
とにかく沢山あるでしょう。

あの時代の焦りや絶望感を
思い出したら、
よくぞまあ、55歳まで、
生きてこられたもんです。

ところで、
救ってくれた作品と、
名作だと思った作品は、
往々にして同一な場合が多い、
気がします。

名作の見事な心理描写を
夢中になって追いかけているうちに
気づいたら、
死にたかった原因が
雲散霧消していたりする。

小説やエッセイや映画には
そんな力があるんでしょう。

それがないなら、それは
つまらない作品ってことかも?

ブックリーディング・セラピー?
シネマ・セラピー?
とでも言うのでしょうか。
きっと治療方法の一つとして
メンタル界隈には既にあるでしょうね。

そういう方法として、
読むこともさりながら、
何かを書くというのも、また
最強の治療法の一つに思えます。

noteを始めた頃は
もうむしょうに書きたかった。
書きたいことが次々と浮かんできた。

そうして、毎回、書いた後には、
運動をしっかりした時のような
心地よい疲れが残りました。

絡まった頭の中の混乱を
解きほぐしていく快感、
とでも言いましょうか?

あれはあれで
主治医が処方してくれる薬と
同じ役割をもたらしてくれたらしい。

センチメンタルな死にたがり屋には
noteで記事を書くことそのものが
とてもオススメな行為にちがいない。

本題から話が遠くに逸れました。
本題に戻りましょう。

本題は、死にたい絶望感から
救ってくれた本はどんな本だったか?
という話でした。
 
私の場合、真っ先に思い起こすのは、
宮本輝『錦繍』や『ドナウの旅人』
あたりかしら。

18歳くらいの脳みそには、
宮本輝の希望をくれる
前向きな物語が沁み入りました。

今の私には、宮本輝で
救われるとは思えないのですが、
20歳前後の、
人生を始めたばかりの若者には
貴重な存在だったことも確か。

それから夏目漱石『それから』や
『こころ』には、やられました。

やられた、というのは、
どんなことをどんな風に
どうされたのか、
曖昧で、具体的ではありませんが、
そんな感じの心にされたんです(笑)。
と、しか言いようがなくて…。
とにかく深い混乱の中に
引きずりこまれたことは確かです。

読書をすると、
そんな混乱がいくつも溜まります。
それらが気になると、
とても、そんな地点で
死ぬ訳にもいきません。
納得がいかないですからね。
曖昧な疑問を抱えたままでは。

先生から何か宿題を与えられ、
その解答を出すよう、
一定のノルマが
知らず知らずに出来ること。
読書が絶望した人を救うのは、
そんなことなのでしょう?

それから、
村上春樹の初期3部作も
夢中になって読みました。

また、大江健三郎や開高健も、
私にいくつもの宿題をくれながら、
夢中にさせてくれました。

夢中にさせてくれるということも、
人を救ってくれる魔力ですね。

なかなか、ざっかけない記事に
なりました。反省。

次はもう少し論理的に書きたいですね。

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