本の感想を書くのが苦手です
本の感想を書くのが苦手です。
編集者なので、作家さんに著作の感想を送ったりしますが、それは仕事ですし。
そうではなく、プライベートで読書の感想を書くのが苦手なのです。
あくまで個人的な印象ですが、本…とりわけ小説の感想って、「ちゃんと書かないといけない」感があります。
下手なことを書いちゃうと、「こいつわかってない」と思われそうだし、しっかり読み込んできちんとした感想を書かなきゃいけない、みたいな。
そうすると、なんだか批評みたいな内容になったりするし、でもなんか批判的なことを書いては作家さんに悪いような気がするし。
そんなことをモヤモヤ考えてしまい、本についていろいろと話したいことがあるはずなのに、最終的に無難な感想をXで投稿するだけで終わってしまいます。
でも、もっと読書の感想って自由でいいんじゃないかなと。
「なんかバーッと読めて良かった」とか「この本微妙だったわ~」とか。
そんな適当な感想も含めて、良かったことも悪かったことも気兼ねなしに言っていいのになあと考えることがあります。
僕の理想はM-1グランプリみたいなもので、お笑いに詳しくない人も「このネタはいまいちだった」「これはセンスあるわ~」とか、無責任に褒めたりけなしたりする。そしてその他者のコメントがより興味を持たせるスパイラルを産み出す。
そうしたムーブを起きるのは、お笑いというものに敷居の低さがあって「誰もが自由に論じていい」という空気感があるからじゃないかな、と思います。
※※
本の感想を書こうとすると背筋が伸びてしまうのは、子供のころに書かされた読書感想文の記憶があるのかもしれません。
本の感想ってちゃんと書かないといかないんだよ、みたいな。
あとは仕事柄、作家さんのお顔が脳裏に浮かぶというのもあります。
しょうもない感想を書くと、恥ずかしいなとか。
ちょっとハマらなかったけど、そんなことを書くとあの作家さんに申し訳ないなとか。
(たしかに、自分が手掛けた本が「いまいちだった」という感想を見るとしょんぼりはします苦笑)
でも、感想ってあくまでその人の感想なので。
良かったところも悪かったところも、自由に適当に無責任に発すればいいし、そのハードルが下がっていけば、より読書の敷居が下がるんじゃないかなと思っています。
そして、本を手にする人が増えてくれるといいな、と。
※※
こうした記事を書いたし、これから自由な読書感想文を書くコーナーをはじめます!と言えれば気持ちいいのですが、やっぱり感想文を書くことにはまだ緊張があります。
なので、感想をゆるゆる話すXのスペースをやってみることにしました。
書くのはハードルがありますが、話すことならもう少し肩の力を抜いて始められるじゃないですか。
いつもおなじみ、クマシロさんといっしょに「最近読んで面白かった本」について適当にゆるく語ります。
7/22の19:30から30分くらい。
まずは音声から第一歩をはじめてみますので、よかったらお立ち寄りくださいませ。
★★★
<最近作った本 読書に迷ったらおススメです!>
山本幸久『花屋さんが言うことには』
駅前の小さなお花屋さんに集う、いろんなお客と愉快な店員たち。
お花と幸せがいっぱい。ハッピーエンドで心が整う小説。
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