トンガ王国のために、今できること
まずはじめに、災害に合われた方の無事を切に願いつつ、
今できることを考えてnoteを更新しております。
すごくすごくもどかしいですが、情報が少ない中で今は信頼できるところにお金を集めることが一番だろうと考えました。
腹立たしいことに詐欺サイトもあるかもしれませんし、本来ならばよく確かめてから動くのが良いかと思います。おそらく国に直接募金できることも少し待てばできるかもしれません。
ですが、「まずは動き出さなきゃ」というはやる気持ちを抑えられなく、とにかくnoteを書くことにしました。当然ですが、読んでいただいた皆さんに募金を強要するつもりは微塵もありません。少しでもトンガで起こっていることを知ってもらえたら幸いです。
2015年に青年海外協力隊としてトンガ王国で活動してから7年。
あの時トンガの方々から受けた恩を今こそお返ししたい。
このnoteでお伝えしたいのは、募金先についてですが
トンガってどんな国か知らない方も多いかと思いますので、
僕がトンガで過ごしたときに知ったことなどを書かせていただきます。
あくまでも僕目線のnoteですので、情報を鵜呑みにしないようによろしくお願いいたします。
早速ですが、僕が支援したクラウドファンディングとネット募金のリンクを掲載させていただきます。
▼クラウドファンディング
オリンピックの開会式などで話題となったピタ選手が立ち上げられました。
立ち上げから多くの支援が世界中から集まっていますし、ピタ選手による近況報告もまめになされています。
英語サイトですので、ちょっと不安な方は下の方がよろしいかと。
▼Yahoo!ネット募金
緊急支援もさることながら、長期的な復興支援にもつながります。日本語でできるので、安心感を持って支援できるかと思います。
さて。
ここからは僕がトンガでした経験について書いていきます。
ちなみに、スキをしていただけると簡単なトンガ語の紹介が出てきますので、ちょっとした楽しみになると嬉しいです。
僕がトンガに行ったのは、2015年4月。
横浜国立大学の藤掛洋子教授が尽力して立ち上げられたJICAと大学の連携案件で、青年海外協力隊としてトンガ王国で健康啓発活動をしていました。
トンガではNCDs(非感染症疾患)(生活習慣病をイメージしていただくのが良いです)の数が多く、その改善のための活動をメインに行なっていました。
具体的にいうと、トンガの農林水産省に配属され、カウンターパート(同僚たち)といっしょに、女性コミュニティグループを循環して、ワークショップを行なっていました。ワークショップの内容は、簡単な栄養バランスの食事についてレクチャーした後、レシピを渡してヘルシー料理の調理実習を行い、ダンスエクササイズをして、血圧やBMIを測定して伝えるといったものでした。
このあたりの詳しいことは、帰国後に書いた卒論
『MDGs評価レポートと実態の乖離 —トンガ王国の現地住民に対する意識調査を通して−』
を後日要約してnoteに投稿しますので、興味がある方はご覧いただければと思います。
(追記:書きました↓)
「昔は健康的な肥満体であったのが、グローバリゼーションによって不健康な肥満体になってしまった」という先行研究などを参考にしつつ、現地の質的調査に重点を置いて書きました。(自分の力量不足で、卒論と呼んでいいのか怪しいレベルであること、ご了承ください。)
大きい人が多いトンガですが、
ガリバー旅行記の巨人の国はトンガ王国をモチーフにしているそうです。
そのくらい大きい方が多く、僕は当時174cm、75kgでしたが女性にお姫様抱っこされました。
女性にお姫様抱っこされるなんてことは人生で初めてでした。
フレンドリーアイランドと言われるくらいとても友好的な方々が多く、新日国家でもあります。
トンガ王国出身のラグビー日本代表選手もいらっしゃいます。
仕事で女性コミュニティグループを巡回しているときに、日本代表ラグビーのジャージを着られている方がいて、背番号8番だったので理由を聞くと、「私の息子なの!」と嬉しそうに話してくれました。驚きました。ラグビーの人気が爆発的に高まった南アフリカ大会の主力の一人、アマナキ・レレイ・マフィ選手のお母さんでした。「これ息子の電話番号だから、電話かけて!」と電話番号らしきものをいただきましたが、さすがに自重してしまったのが今となって心残りです。
当時僕は23歳くらいで、職場の同僚たちから「いつ結婚するの?トンガ人はどう?」と毎日のように聞かれていました。毎日は少し盛っていますが、本当によく聞かれました。トンガの方々は冗談が好きで、常に笑いが絶えない職場でした。
学生の浮かれ気分で、他の日本人の方々に迷惑をお掛けしきつく叱られたり、社会人経験がなく、仕事がうまくいかなくて凹んだり、ひとえに自分のせいですが、辛いことも多々ありました。
ですが、トンガ人に救われたことが何度もありました。
キリスト教信者のトンガの方々は毎週欠かさず日曜日の教会に行き聖歌を歌います。
大きな身体から生み出される迫力ある歌声と、練習を重ねたであろう綺麗なハーモニーは雄大で美しく、僕は人生で初めて歌を聴いて涙しました。
僕が活動していた2015年はトンガにとって大変重要な年で、僕は超幸運にも貴重な体験をさせていただきました。小説家の湊かなえさんも協力隊の先輩隊員で、『アナザースカイ』でトンガに来られていて、食事することができたし、それはそれでまた別のnoteに書きたいです。
が、一番トンガにとって重要だったイベントは戴冠式といって、王国であるトンガの王様が代わるということで、日本からは当時の皇太子様(現在の天皇様)がトンガを訪れ、直接皇太子様とお話しする機会をいただいたり、毎年行われる農業祭も2015年は特に力を入れておられて(このnoteのバナーが当時の写真です)、トンガの主島4島のみならず、ニウアトプタプやニウアフォオウといったトンガ人でもなかなか行かない島に出張させていただきました。
ただ48時間の船で、めちゃくちゃ船酔いしてしまい、何度か嘔吐しグロッキーになっていました。
席でぐったりしている僕の様子を見て、心優しき同僚がちょっと待ってろ、いいものを持ってきてやる!と言って持ってきたのが、トンガ人の大好物、フライドチキン。
こちとら吐いているのにフライドチキン。
彼曰く、トンガ人も船酔いで吐くことはある。吐くと力がなくなるから、ちゃんと食べるべきだ!と。
食べてもまた吐くと思うんだけど、、と僕が尋ねると
その時はまた吐けばいい、俺が何度でもチキンを持ってきてあげる!と屈託のない笑顔。キラキラした目。
その同僚が本当に真面目でいいおじちゃんで嘘をつかないことを知っていたので
フライドチキン、食べました。3ピースくらい。結果は推して知るべし。
あー、、トンガのことを紹介しようと思って書き始めたら、トンガで過ごしたみんなの顔や思い出話ばかりが次々と浮かんできちゃう。。
たまによくわからんメッセンジャーが急にきたかと思って返信しても、特に長続きするわけでもなく笑
「また会いに行く!」と約束しながらも7年間も全然行けていなくて、
でも、ちょっと前から水面下でトンガに関するプロジェクトを進めていて、今年ようやく会えそう!と楽しみにしていたのに。
同僚たちからの返信はまだありません。既読もついていません。
オンラインにもなっていません。
(追記:2021年1月28日(金)、カウンターパートから返信いただけました!!!!!!!!!)
僕をお姫様抱っこした女性も、マフィ選手のお母さんも、いろんなたわいのない会話をした同僚たちも、一緒に一生懸命働いたカウンターパートも、僕がグロッキーなときにフライドチキンをご馳走してくれたおじちゃんも、みんな安否がわかりません。
どうか、どうか無事でいてほしい。いますぐは会えなくても、きっとまた会えることを信じて。
もし、もしトンガについて興味を持っていただけたら、ぜひ支援金を検討していただければと思います。
最後にリンクを再掲しておきます。
▼クラウドファンディング
▼Yahoo!ネット募金
‘Ofa atu
(トンガ語で「愛している」などの意味を持つ言葉です)