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【壮絶】米国公認会計士(USCPA)合計15回受験も最後までヤリ抜いたマインドセットと受験記

私は米国公認会計士の試験勉強を2020年1月から開始し、2023年5月に全科目合格しました。(予備校はアビタスを選びました。)


バックグラウンドとしては、


大学:理系
留学経験:あり(就活時2017年のTOEICは910)
仕事:商社(営業)
会計資格:簿記3級(入社時にマストだった)


こんな感じでした。


YouTubeでも公認会計士 小山さんの動画で全体像を晒していますので
よかったら見てください!


英語はある程度できたものの、会計知識は簿記3級のなんとなく知ってる程度でした。



合計15回受験し、AUDにおいては9回受験しています。
15回のうち10回落ちてるってことになります笑
下記全戦績になります。


2020年11月:FAR 62点(不合格)
2021年2月:FAR 75点(合格)
2021年4月:AUD 57点(不合格)
2021年7月:AUD 60点(不合格)
2021年11月:BEC 75点(合格)
2022年3月:REG 67点(不合格)
2022年5月:REG 76点(合格)
2022年7月:AUD 67点(不合格)
2022年8月:AUD 65点(不合格)
2022年9月:AUD 74点(不合格)
2022年11月:AUD 72点(不合格)
2022年12月:AUD 70点(不合格)
2023年1月:AUD 69点(不合格)
2023年4月:FAR 78点(合格)
2023年5月:AUD 76点(合格)


1回の受験料が約8-10万円くらいするので、また受かった科目には残りの科目を18ヶ月までに受からないと失効してしまうというタイムリミットもあるため、1回落ちた時のダメージが相当大きいです。


ただ、試験は相対評価ではなく絶対評価なので、また、ちゃんと受かっている人がいるので、しっかり対策をすれば受かるはずなんです。
1回や2回、3回落ちたくらいで凹んでいるヒマはないということです。
諦めなければ最後は受かります。
絶対に行けます。


今回は15回受験したなかで、合格、不合格の際、私がどのようなマインドで最後までヤリ抜くことができたのか、当時の気持ちをシェアできればと思っています。



全体感は下のグラフです!


USCPA受験時のモチベーション

勉強開始(2020年1月)〜初回FAR受験まで(2020年11月)
勉強習慣をまずはつけることに注力しました。
新卒で入社して2年目、平日は毎日仕事後に2〜3時間、土日は5〜7時間行うルーティンを作ることに専念しました。

仕事は10時から21時くらいまで、毎日あり、そこからご飯とか食べて大体22時から24時、25時まで勉強というスタイルで行っていました。3週間くらいで慣れてきて、勉強しないと居心地が悪いようになってしまいました。


毎回学ぶ内容が新しいことばかりで、新鮮で勉強自体は楽しくできました。当時コロナ禍で、出願がかなり時間がかかって、FARがなかなか受けれず、AUDも一部並行して勉強していました。(後から振り返ればこれは大きな間違いでした。まずはFARに専念すべきだったと今は思います。)

FAR受験の1ヶ月前に受けた模試では48点で、かなりの絶望を覚えました。11月に受けたテストは62点で、やはり不合格。とはいえまだ1回目の受験で、試験の難易度や勉強方法など慣れていない部分もあり、問題のアタリ、ハズレもあるだろし、1回くらいは落ちても良いんじゃね?前向きにリベンジに向け勉強を継続しました。アビタスのカウンセリングも受けながら、再度勉強方法を見直しました。


当時は飲み会も基本できない状況(お店もめっちゃ早く閉まるorアルコール提供なし)で勉強できる時間はある程度確保できたかなと思います



FAR合格(2021年2月)〜AUD初回受験(2021年4月)

FAR基礎を徹底的に練習した上で挑んだ結果、75点で合格!特に棚卸資産、売掛金、夕景固定資産など最初の基礎パートがテストにも出て、おそらく配点も高いだろうと(不正解の時のダメージが大きい)思うところはキチンと正解できた自信があったので、合格ラインに乗ったのかなと思います。


そこから2ヶ月、AUDの勉強に切り替え、受験しましたが、57点で撃沈。当時テスト結果を会社で会社の人と一緒に見たんですが、だいぶ恥ずかしい点数で気まずい状況になったのを覚えています(笑)


一瞬、57が逆で75の間違いなのでは?と思うくらい、自分のテストの出来具合と実際の点数に相当乖離があり、前回合格したFARとは全く違った性格のテストだと実感しました。FARは計算問題も多く、例え理論をわかっていたとしても、本番で計算ミスもあり得るので、みんなが間違えるポイントが全体に散りばめられているので、そこまでできた感触はなくても、意外と点数はいっていることがあるようにも思えますが、AUDは全く違った感覚です。


AUDはほとんど理論で計算問題が少なく(もちろん一部ありますが)しっかり理解して正解を選んでいる人とそうでない人がはっきりと分かれるんじゃないかな?と思います。なので、ある程度できたと思っていても、中途半端な理解では正解できず、点数をがゴッゾリ落とすことになるのかなと思います。

AUD初回受験不合格(2021年4月)〜AUD2回目受験(2021年7月)
約3ヶ月の復習期間を経て、挑みましたが、3点しかUPせず。。。
これには少々絶望を覚えました。



根本的に何か勉強法が間違っているとしか思えず、しかしまた数ヶ月で合格レベルに到達できる自信もなく、一旦AUD は飛ばし、BECへ進むことにしました。この時期にサウナにも目覚め、定期的にととのう生活が始まりました。



また、ジムにも通い始め、週6朝4時起きでジムへいき、帰ってきて2時間勉強して、仕事へ行くというストイック生活もしてみましたが、1ヶ月が限界でした。ジムは仕事後に行くことにしました。


AUD2回目不合格(2021年7月)〜BEC初回受験(2021年11月)
BECの勉強を開始しました。この期間も基本平日2時間、土日祝日5~7時間をベースに勉強をしていきました。この時期から徐々に会食も解禁ムードになってきて、接待や取引先とのご飯、またゴルフもちらほら入ってきて、勉強時間をいかに確保するかがポイントでした。


試験日をだいたい11月に設定して、そこから逆算した勉強スケジュールを1ヶ月単位でざっくり決めて、詳細を1週間単位に落とし込むことをしました。ここで大事なのは、必ずバッファーを組み込んだ勉強スケジュールにすることです。


平日5日間あっても必ず1日は接待や社内での飲み、また突発的な仕事が舞い込んできたりするので、勉強できない日を予め持っておき、(売掛金の引き当て金的な)1周間ごとにスケジュールを見直していくことをしていました。絶対に予定通りにはいかないので、修正は必要で、また予めバッファーを組み込んだ予定だと、勉強ができなかった日があったとしても、心理面でも健康にすごせるので、割と大事なことなんじゃないかなと思います。



BECの内容はかなり楽しく、また実際の業務にも応用できそうな内容だったので、サクサク勉強できました。BECのみWriting があったんですが、仕事でも毎日英語でのメールやチャットを行っているので、瞬発的に英文を作る練習は普段からできていたと思います。


内容もそこまで厳密には問われないはずだったので、ひとまずの分量を15分から20分で書き上げることはどんなテーマが来ても対応できる状況でした。
そんな感じで、4ヶ月弱の準備期間で試験に臨みました。


BEC合格(2021年11月)〜REG初回受験(2022年3月)
初めて一発で合格したので、めちゃくちゃ嬉しかったです。
試験の手応えは、MCがかなりIT関連の問題多く、TBSはNPVを求めるやつがめっちゃ難しくて、壊滅的だったんですが、75点にギリギリ届いていました。


Writing は内容はともかく、分量はかけたので、一定の点数はあったと思います。BECもFARと同じような性格のテストだったのかなと思いました。
次はREGの勉強を開始しました。



REGも半分はビジネスローや会社法で暗記系、もう半分が税金関係で暗記と計算両方ある内容です。とはいえ試験内容はほとんどが税金から出るので、意外と計算問題が多い試験です。


ただ税金考え方が特殊で慣れるまで、かなり時間がかかりました。この時にChatGPTとかあればもっと効率よく勉強できたんじゃないかなって今だと思います。


REG不合格(2022年3月)〜REG2回目受験(2022年5月)
REG一回目は67点で不合格でした。Basis の理解がやはり足りていなかったかと思います。といはいえ、次で仕留めるこができそうな感覚(というかREGでもつまずくとFAR失効も見えてくる)だったので下記のようなスケジュールを組んで前向きに勉強継続していきました。


1週間スケジュール


ちょうど2022年5月からコロナ明け初の海外出張も出てきたので、ますます忙しくなってくるので、絶対に次で仕留める気持ちでいました。


REG合格(2022年5月)〜AUD3連続不合格&FAR失効(2022年9月)
REGの合格は韓国出張中に確認して喜びの舞も束の間、最後のAUDがなかなか受からない。。。さらに2022年6月には欧州出張もあり、出張先には毎回テキストも持っていって空き時間と飛行機で勉強時間を確保していくよう努めました。


2022年8月31日にFARが失効する中、5月から8月の間でAUDを仕留めればいい、、あと3回くらいの中だと合格できるだろう、、そう鷹を括っていました。しかし点数は伸びず、結局FARが失効する最後の日2022年8月31日にAUDを受けるまで追い込まれました。


合格発表は欧州での出張中、ロンドンのホテルでその日の終わりに1人でみることになりました。点数が75点以上であれば、全科目合格、米国公認会計士の勉強は終了。74点以下ならFAR失効、再度受験し、合格しなければならないまさに天国と地獄の分かれ目となる日でした。

強烈な緊張の中、いざ点数を見ると結果は

74点



そんなことある!?!?


しばらく部屋で呆然と立ち尽くしていました。



絶望の瞬間


なかなか受からないAUDに加えて、またあの莫大な範囲のFARを勉強し直す必要がある。想像しただけでも昇天しそうになる量をまたやるのか、、、


普段かなりポジティブで前向きな私ですが、1ヶ月くらいはなかなか気持ちを切り替えることができませんでした。


FAR失効(2022年9月)〜AUD再び3連続不合格(2023年1月)
一瞬は撤退も過ぎるも、会社でも勉強していることはみんなに言っていたし、というか逆にハッキリと勉強していることを周りにいうことで、飲みとか遊びをしっかり断れる状況を作っていました泣



みんなに宣言しているからにはどんだけ時間かかっても一度決めたことは絶対に達成する。そう決めていたので、気持ちを切り替え再度AUDを受験しました。



しかし、なかなか点数が上がらず。。。
そうする間にBECの失効も見えてくる。。。
2022年中に合格できなければ一度FARに戻ってやり直す。
そう決め勉強は継続していきました。


引越したこともあり、家から会社まではドアドアで1時間。
平日は朝5時半に起き、朝7時に会社近くのスタバで2時間勉強してから仕事へ向かう朝方生活に切り替えました。

AUD泥沼(2023年1月)〜FAR失効後再受験(2023年4月)
2023年1月から2023年3月20日の受験までの約3ヶ月の期間でFARを総復習しました。講義動画は一才見ず、教科書を見返してひたすら問題を解いていくスタイルでいきました。


ただ意外と覚えているもんでまたTBSとかもこれまでBEC/REG/AUDとやってきたので、試験形式にはだいぶ慣れてきているのもあってキャッチアップにはそこまで時間は掛からなかったことを覚えています。


普段仕事でも販売先の与信設定、更新などで海外の会社の決算書も見ているので、TBSでも財務諸表全体像穴埋めしていくような問題も1回目に受験していたときよりもはるかに楽に、また俯瞰して問題を解けるようになっていました。試験直前期に欧州出張が2週間ありましたが、そこでももちろんテキストは持参し、土日を欧州で過ごすことができましたが、一才観光などはせず、ロンドンの大英図書館とスタバで勉強する生活をしていました。そんな努力が実り、無事FARは一回で奪還することができました。

FAR合格(2023年4月)〜AUD合格、全科目合格(2023年5月)
FARに合格し、残るは本当にAUDのみ。もう体力も限界に近づいていました。またBECの失効が2023年5月31日。ラストチャンス、全身全霊をかけて挑みました。



そもそもこれまでなんで点数が伸びなかったのか。改めて見ることにしました。AUDは当時他の科目と比べると変更点が多く、持っていた教科書は半分くらい内容が違っていて、補足資料を見ておかないと試験範囲を網羅できないような内容になっていました。


しかし、私の性格的に細かいことは嫌いで、大雑把に理解しようとする傾向があり、細かい変更点をテキトーに把握していたことが最大の原因だったかと理解しました。また問題数をこなすことに集中していて、計算問題が多いFARやBEC、REGとかだとそれでよかったのかもしれませんが、やはりAUDは教科書の読み込みが重要なんだったと思います。


先人たちのXやインスタ、ブログなど読み漁り、みんなが口を揃えて行っているのは、やっぱり教科書の読み込み。だったら私も徹底的にやってやろうと思い、FAR受験後AUDの教科書を熟読、変更点もしっかりと理解することに時間をかけました。そうして受けたAUDで見事76点を獲得し全科目合格することができました。


合格発表を出張先のソウルのCity Hallで確認し、嬉しさのあまり大暴れ

以上、長々と書いちゃいましたが、時間とお金をかけて、本気で挑んだ記録ですので、もし不合格で落ち込んでいる人がいれば、そういった方々の励みになればいいと思っています。

ありがとうございます!

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