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④ソフト篇 【太いコンセプト作りと細々したアレコレ準備】
弊社は自社ブランドとしてサステナブルジン”YORI”を展開しています。
2024年9月には弊社初の自社店舗として、オフィス兼飲食店「COYORI」を渋谷区広尾に開業しました。
自分への備忘録と今後誰かの参考になることを願って、思考と事業のプロセスを全7回に渡ってここに連載しようと思います。
①立ち上げ篇 【飲食店未経験者がオフィス兼飲食店を作る】
②物件篇 【物件との出会いと知らないだらけの施工】
③機材・申請篇 【機材購入とお作法を知らない保健所申請】
④ソフト篇 【太いコンセプト作りと細々したアレコレ準備】 ←今回
⑤オペレーション篇 【一番重要なのは人とオペレーション】
⑥資金篇 【鉛筆なめなめPLと自己資金での挑戦】
⑦現実篇 【営業してみてとこれからの展望】
【前記事はこちら】
【マガジンはこちら】
④ソフト篇 【太いコンセプト作りと細々したアレコレ準備】
■ハードが決まると店感が出てくる
さて、前回までで物件を決めて、大きな機材を買って、保健所申請をして。大枠が決まってくるから「いよいよ店の開業!!!」って感じが出るんですよね。
ただ、ここまできて同時に気づくことがあって、「大枠決まったけど、飲食店って結構細かい諸々が必要じゃない?何が必要なんだっけ?」のフェーズがやってきます。笑
飲食店に必要な資材の種類やその量って言われて、パッと考えられますか?
開業もしてないのにお皿やカトラリーの数を決めたり、明るさもわかんないのに照明の数を決めたり。。
そんなソフト面の葛藤と決定を今回はまとめていきたいと思います。
■まずは要素の棚卸し
ソフトと言っても形あるものだけではなくて、まずは拠り所としての考え方も重要であると考えています。
YORIのブランドチームと一緒に、店でやりたいことの棚卸しと店名・コンセプトから考えました。
ちなみに”サステナブルジンYORI”のコンセプトはこちら。
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僕らの場合はやりたいことが明確だったのでここはそんなに迷わなかった。
・自社ブランドであるYORIをフラッグシップ的に飲めるコンセプトバー感
・事務所兼店舗なのでランチから夜まで開けられる(居られる)カフェ感
・YORIだけではなく、日本中の地酒や食材を紹介できる場所感
・店舗としてもサステナブルを意識した取組になっている感
・お酒や食事を起点に、新しい地域と出会える場所感
・YORIが中心になるのでYORIブランドと乖離しないトンマナ
・将来的に)特産品加工などができる未来の事業展開への発展性・柔軟性
■最初に店名を考える
ネーミングは20案くらいを出していただきみんなで議論した中で1番の論点は「店名に”YORI”を入れるかどうか」でした。
ここは決めの問題なんだけど、ジンブランドYORIと店舗をどこまで繋ぎこむかの判断が必要でした。
A:店名を「YORI」にする
ジンブランドのフラッグシップバーとしてわかりやすく認知拡大に寄与。
B:店名を「YORI+α」にする
折衷案的にYORIブランドとのブリッジを作りながら、地域感を作り出す。
C:店名に「YORI」を入れない
店舗とブランドを切り離すことで完全に独立運営にする。
今思えば、A方向くらいシャープで良かったのかなとも思いつつ、B方向の折衷案にしました。
YORIが中心でありつつ、色々な地域のイベントをやったり商品を扱ったりと今後の広がりを限定しすぎないように、という判断での最終決定です。
■そして、COYORIへ
上記の考え方のもと、最終的には2ヶ月くらいをかけて関係者みんなのオーソライズを経て”COYORI”という今の店名になっています。
・「YORI」を中心に据えた店舗であること
・お客様やパートナーと一緒にという意味の「CO-」
・地域の思いを「撚(よ)る」ことで強くする拠点であること
・YORIのブランドを「ここより」更に広げていくこと
そしてタグラインはこちら。
「地域のおいしさ、つどう店。」
店名にはYORIの名前や想いを強く入れた分、タグラインには日本中のおいしさを集めていく店舗であることを強く表現したかった。
そしてカテゴリーネームも。
「LOCAL&SUSTAINABLE CAFE | BAR | SHOP」
大前提の地域×サステナブルを頭に置きたい。
また、カフェのように普段使いができて、バーのように各地のお酒が楽しめて、地域の魅力が詰まった商品と出会える。様々なシチュエーションで使っていただきたい想いを表現しています。
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■コンセプト&ステートメント
店名と同時に今後の拠り所になる店としてのコンセプトも考えていきました。
と言いつつ、コンセプト=タグラインの「地域のおいしさ、つどう店。」で全て担保できている感じがあるので、今回はステートメントを。
日本の地域の魅力を伝える×サステナブルという軸は変えずに、”COYORI”の店名に込めた想いを紐解いたステートメントを制定しました。
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別にステートメントがマストで必要という訳ではないのですが、これがあることでお客さんから見たCOYORIの見え方や、店舗運営に迷った時の拠り所が生まれます。
色々な地域のものをキュレーションする場所が故に、明確に目指すものを書いておかないと輪郭がぼやける感じもしますしね。
全然一言ではないですが、COYORIとしての自己紹介を作ったというイメージです。
■そしていよいよ細かい備品購入へ…
細かい機材は全てにおいて候補商品をシートにまとめて、どれにするかの検討や必要な商品の購入抜け漏れがないように調整していきました。
・家具
・椅子
・テーブル
・皿やグラス
・その他店舗運営に必要な備品
・生ゴミ乾燥機
・レジ などなど
リストアップするとかなり気が遠くなるような作業であり、そこにデザイントーンを考えながら買わないといけないというかなり重めな検討要件。
ここは実際にやってみて一番難しかったと言っても過言ではない。。
金額、デザイン、サイズ、納期などなどを鑑みて進めていった内容を抜粋します。
■家具・椅子・テーブル
備品類の中でも比較的大きなものとして重要な家具と椅子とテーブルですが、かなーりたくさんリストアップをした中で検討しました。
参考までに購入に至るまでのリストの抜粋を。
うちのメンバー曰く、新品だと雰囲気が出ない!ということでユーズドショップを巡り回って椅子は4脚くらいを購入。カウンターチェアは100種類以上候補を出し、なんとか最後はユーズドでKOKUYOのものを購入。
テーブルはサイズの問題などもありユーズドは難しく新品で購入していきました。
サステナブルがテーマな店なので、ユーズドの家具を再活用していくということで自分にも折り合いをつけました。
家具ってとっても高いんですね。。。勉強になりました。
参考になったリサイクルショップもこちらに貼っておきます。
【距離関係なく】
◯FUNagain
https://maps.app.goo.gl/WXsPVfiB3F41ajEH6?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒113-0022 東京都文京区千駄木3丁目48−2
◯リサイクルショップ リックス
https://maps.app.goo.gl/xUcm9US9YbUo3h72A?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒113-0021 東京都文京区本駒込3丁目17−6 1階・2階 FUJIビル
◯ガーランド足立
https://www.instagram.com/garland_adachi?igsh=MXE4YzkxaXNmZTV6
〒121-0064 東京都足立区保木間2丁目11−8 バリー
◯トレファク 草加店
https://maps.app.goo.gl/mDzWPn8CxP59Tk3G7?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒340-0022 埼玉県草加市瀬崎5丁目38−12
【近場だと】
◯くらしのくら
https://maps.app.goo.gl/RmGQDv4PvjsJ2ZaB6?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒158-0081 東京都世田谷区深沢5丁目6−14
◯リサイクルミッション 目黒通り店
https://maps.app.goo.gl/vhWxMSYgYWyKQ6VS8?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒158-0082 東京都世田谷区等々力7丁目2−4
◯JUNGLESTOCKTOKYO
https://maps.app.goo.gl/bYkoJaWwJMiAdifc7?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒142-0064 東京都品川区旗の台4丁目2−5
◯リサイクルギャラリーNEWS 烏山店
https://maps.app.goo.gl/ScGbYtCK3iNrKP8t8?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒157-0062 東京都世田谷区南烏山6丁目18−14
◯Recycle Gallery News
https://maps.app.goo.gl/XagtRgpH3ysWHZiv9?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒154-0017 東京都世田谷区世田谷3丁目1−1
◯TOKYO RECYCLE imption 祖師ヶ谷大蔵店
https://maps.app.goo.gl/KWY2EEVAb96FgQU96?g_st=com.google.maps.preview.copy
〒157-0071 東京都世田谷区千歳台2丁目46−10 1F
■皿・グラス・店舗運営に必要な備品
その他、レンジやらIHやら電球やら、なんやらかんやら。。
あげ出すとキリがないですが、実際に購入すべきリストとして全てまとめたシートをこちらで共有します。
コールドテーブルなども全て入っており、こちらの内容が揃えば大枠お店として必要なものは揃うんじゃないかと。。
金額は、イニシャルに揃えた備品だけの全部合計で約150万円でした。
楽天スーパーセールやamazon primedayなど全ての割引を駆使しまくってだいぶ抑えているのがこのリストです。
もちろん、これはイニシャルなので細かい備品などは運営するにあたってランニングでかかってくるのですが、それは店によって異なり参考にならないので割愛!
■生ゴミ乾燥機
サステナブルをテーマにするが故になるべくできることをしようと思い生ゴミ乾燥機を入れました。
レモンを粉末化してレモンサワーに入れる、生ごみをパウダー化して焼き菓子にアップサイクルなど幅が広がります。(2025年より本格運用予定!)
色々調べましたがCOYORIに一番フィットするのはloofenだ!ということでこちらのブラックを購入。
ちなみに、全国の自治体では生ごみ乾燥機やコンポストの導入補助金を扱っているので、下記からお住まいの自治体をチェックください。基本は購入したレシートを持って申請すると半額程度のキャッシュバックが受けられます!(東京都は約60%の自治体が対象)
■レジ比較検討〜導入
そして避けては通れないレジですが、もちろん比較検討しております。
「聞いたことあるしとりあえずエアレジじゃね?」から始まってますが、一長一短あるのでぜひ皆さまにフィットするものをご検討ください。
※コメントは全て小口の所感ですので悪しからず
●エアレジ(https://airregi.jp/payment/) ※COYORIはエアレジ
初期:無料
手数料:3.24%(ディスカウントプログラム対象だと2.48%)
↓
初期費用無料でiPadも一台もらえてスタートできるので開業にはおすすめかも。レシートの機材は別途購入が必要、うちは安いの買いすぎて領収書印刷ができず手書きになったのでいいやつ買うべきかも。
注文リストの機能は使いやすいので伝票を使わなくて打ち込むならいいかも。
●stera(https://www.smbc-card.com/kamei/start/plan.jsp)
初期:無料
手数料:1.98~3.24%
↓
三井住友グループの決済なので棚卸しや在庫管理が楽と聞くので物販系にはいいかも。スモールビジネスプランの場合、月額3,300円払えば、VISA/MASTERは1.98%になるので最安。つまり、約26万円/月をVISA/MASTERで切る可能性があるなら月額を払っても安い!(他カードも2.48%なので安いけど)電子決済が多めだと手数料は変わらないので物理カード利用が多いお店におすすめ。
●square(https://squareup.com/jp/ja/pricing)
初期:機材による
手数料:対面2.5%前後
↓
今はスクエアもVISA/MASTER2.5%まで手数料が下がっているのでチャンスかも(執筆時)。機材購入は必要だが、機材さえ買えば便利に店舗からECまで接続可能だそうです。ターミナルの1台でのオールインワンは便利ですよね。あとはカフェのような注文回数が多い店舗には向いていそう。
他にもUSENのレジにすると音響機材やモニターをセットで入れてくれたり、楽天だと楽天市場と連動しやすかったりなど、かなり多様すぎて正解はわからないので、類似店舗の諸先輩型に聞くのが良さそう。
■COYORIはエアレジに
<エアレジで良かったこと>
・すぐに使い始められた
・初期費用無料でiPadももらえた
・初期設定が結構簡単にできた
・注文も全てiPadに打つことで管理ができる
※うちは伝票つけず打ち込みなので注文管理〜レジまでが一気にできる
・会社の会計をしているfreeeに全て連携できる
<エアレジへの不満>
・なぜか交通系とiDの審査が一生通らず使えない
・レシート機材がわかりにくかった
・手数料が高い!!!
手数料に関しては、下記2点があるのでなんとかなっています。
①エアレジの手数料改定
ディスカウントプログラムで全てのカード手数料が安くなり、COYORIは対象店舗だったので、かなり助かっています。今は物理カードが2.48%!
②QR決済の直接取引
エアレジで全てのQR決済が使えるのですが、手数料は通常の3.24%。
COYORIではPayPay・d払い・メルペイは各社と直接契約でQRコードの読み取りを置いています。
直接契約だと2%以下(店舗によるけど)になりますので、QRに関しては別途おくことをお勧めします!
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■第5弾はオペレーション篇
ここまでは物件や申請と同じタイミングの2024年7〜8月くらいのプロセスでした。
細かくてあんまり面白くないかもだけど、店をやるには避けては通れない内容なのでつまらなければ申し訳ないです。。
次回は2024年8月ごろ、実際にプレオープンに向けて人や店のオペレーションを組んでいくフェーズについて。
今年のうちに全て描き終わるのだろうか…笑
⑤オペレーション篇 【一番重要なのは人とオペレーション】