私のPCデスク周り理論。おしゃれインテリアとギークなPCデスク環境を両立させる方法について考える。
秘密基地を作ろう!
誰もが幼い頃、自分だけの空間に憧れ、自分だけのこだわりに囲まれて過ごしたいと思ったに違いない。
子どもの頃は何かと制限があり、その実現が難しい。だが大人になって、ある程度お金が使えるようになるとそれは幾分か「世界」と「可能性」が広がる。
私も同じだ。できることなら自分好みの快適な空間で過ごしたい。そう願っている。とはいうものの、その快適さというのは人それぞれ。まずは私がどのような「快適」を目指しているのかを記したいと思う。
秘密基地のようなワクワクする空間づくり。
どうぞ、ご覧くださいまし。私がキッズだった頃のデスク周りでござーます。
いやー実に乱雑でカオス。これでも片付けしたんですよ。写真を撮るために。
どうやら画面が大好きのようだ。
同時期に撮られたもう一枚の写真がある。
これは、ゲームボーイだとかゲームギアのジャンク品をどこからともなくかき集めて壁に飾った記念写真である。
いやー実に狂った少年である。何せ部分的、あるいは徹底的に壊れたものを後生大事に飾ってるのだ。しかし、この少年にとって携帯ゲーム機とは憧れだ。この憧れをやっと手に入れた御神体。飾らず崇めずにしてはいられないだろう。
ともあれ、なんの影響だかは覚えていないがとにかく画面がたくさんあってそれを操作できるオペレーターに憧れていたというのは紛れもない事実である。
おしゃれな空間作りのコツ
ところで、おしゃれなインテリア、PCデスク周りにするためには鉄板というか、ある程度わかりやすい方程式がある。
それを列挙しよう。
整頓されていてシンプルである。
統一感がある。
暗くして間接照明を使う。
ざっくり言えばこの3つである。
「整頓されている」というのは当然のことであるが、「シンプル」であるというのもとても重要だ。つまり引き算の理論。あれば便利だけど、なくてもいいものはどんどん排除する。これがおしゃれなインテリアを作るコツの一つだ。
でも、口でいうのは簡単だけど、取捨選択って難しいよね。だからオシャレな空間作れる人ってすごいんよ。
次に「統一感」これは、色だとか品質が揃っていること。例えばデスクの天板素材も、見る人が見ればわかるし、なんだか詳しくはわからない人でも感覚的な良し悪しはなんとなく伝わるものである。ツヤの有無だかとか、ツヤなのか照りなのかでも大きく評価が異なる。プリントされたものか?天然木か?明らかに風合いが異なる。だからある程度良いもの使えばそれだけで見栄えが良くなる。
色に関しては、基本的に単色(モノトーン)で色を揃えることができれば間違いない。ただここにはやはりセンスの差が現れる部分であり、そこにどのような差し色を入れるか?それをどこにどのような比率で組み込んでいくか?で良し悪しはずいぶん変わってくる。シンプルなモノトーンにすれば80点ぐらいは固いが100点やそれ以上を目指すなら、どのような差し色を用いるかが大きなポイントになる。
例えば、黒や茶色などアースカラー(自然な色)には観葉植物などのグリーンをいれてやるとぐっと印象が変わる。
また「間接照明」で色を足してやることもできる。基本は暖色系だが、そこに青系のLED照明や光るインテリアを加えてやると雰囲気が一気に変わる。
最後に、暗くして「間接照明」。これは初歩的かつ初級的なテクニックで、いわば余計なところを見せないというのがこの技術のポイントである。逆にいえば見せたいところに照明を加えて浮かび上がらせればそれだけでいい感じにできちゃう。また、基本的には光源を見せずに壁など平面を照らすこともポイントの一つだ。
これだけを抑えれば、概ねいい感じに空間を見せることができる。
デュアルどころかヘキサぐらいのディスプレイ環境が望ましい。
ところがである。
前述の通り、私は画面が大好きっていうのと、できることはとことんやる。という面倒な性分なので、6画面ぐらいで画面表示させたい。というのが本音である。
しかし、便利・快適とおしゃれは相反するものである。
例えば、真冬に活躍するダウンジャケット。今はウルトラライトダウンも隆盛極めているが、それでもモコッと印象は拭えない。
それもそのはず、なぜ暖かいと言えば「空気の層」を作っているからである。つまり体温で暖めた空気を逃さないことが重要なのだ。そのためには、空気の層を確保する空間が必要であり必然として膨れる。タイトでおしゃれなシルエットは犠牲にせねばならない。
悲しきかな世の中、相反するものトレードオフの関係にある。どちらを手にすれば何かを失わねばならない。
つまり逆に言えば、そこそこオシャンなデスクにMacでも置いて必要最低限の機器を並べて、暗くして撮影すればそこそこおしゃれな空間表現ができちゃうのである。
私はどちらかというと、おしゃれよりも便利を取るタイプ。
残念ながら私は寒さを痩せ我慢するよりも、便利さ快適さを重要視するタイプ。ミシュランマンになろうが暖かいほうがイイに決まっている。と思っちゃうタイプ。
即ち画面だって多いほうがイイに決まっている(暴論)、それが安くできれば安いほうがイイに決まっている。その精神で作られたPCデスク環境がこちら。
画面好きの少年が正常進化した形態がこれである。6画面。わりとジャンク揃い。
実に快適であるし、いろんなモノが周りにあって便利である。
正直言って悪くないと思っている。好きすぎて動画にしたぐらいだ。ぜひこちらもご覧くださいまし。バイノーラル録音なのでイヤホン・ヘッドホン推奨です。バランスは無視してわざとウーハーで低音をズンドコ強調させてますので音量調整しながら聴いて頂くとブーミーなサウンドを体で感じているような体感ができます。
とても好き。とは言うものの、洗練とは程遠いし、いい歳した大人のデスクにしてはキッズ過ぎる。
そう、客観的に見ればやはり課題もあるのだ。
とにかくカオスが過ぎる。
特に配線やモノにあふれている。ディスプレイもそれぞれ個性豊か過ぎる。色の統一感も無い。私はこういった雑多なアジアンスタイルのほうが大好きなのだが、とても洗練された大人とは言えない。
とは言えマルチディスプレイの快適さは一度使ったら手放せない。
どうやって解決したか?
デスクを2つにしたらいいんじゃない?
完全なる力技である。パワーーー!
まず、シンプルなガラスデスクに必要最低限のものを置いたPCデスク2。
おしゃれなデスクにiMac置いとけばそれなりには映えるんですねぇ。
あえて本体を隅に配置しているが、こちらは物書きなどする際に庭を眺めながら作業をできるようにするためである。薄型iMac21.5インチはそんなに重くないので正面に移動させてもいいし、この配置がとても良い。
足元にiMacがある理由も書きましたのでご興味ありましたらこちらもご覧くださいまし。
そしてこちらがPCデスク1。内に秘めたギークさを感じて貰えれば何よりである。
わかる人には蛇足だが、一つのPCの映像を5つのディスプレイに表示させるマルチディスプレイ環境。決してPCが5台あるわけではない。最もデカいディスプレイは31.5インチ4K~最小で24インチWQHD。今はさほど珍しくないがCRT17インチぐらいに喜んでいたキッズには大画面過ぎる。壁。
ちなみに、視野角を考えるとディスプレイは三面鏡のようにこちらに向けたほうが良いのだが、今回はあえて壁にすることにこだわった。こうすることでガラスのPCデスク2に座っても画面を見ることができる。確かに遠いところは見えにくいが、多少犠牲にしても良い…というか、しっかり見なくても良い物を表示させるのに使えば良い。贅沢な使い方である。
そう、横幅3m弱のワークデスク環境を実現できたのは実に贅沢だと思う。一生懸命働いてがんばれば結果につながるんだぞ。自分の好きな秘密基地が作れるんだぞと冒頭のキッズに伝えたい。
雑多な環境を洗練させるために。
マルチディスプレイなど、妥協の出来ない点は妥協していない(おしゃれ<快適)が、なるべく洗練できそうなところは手を入れている。
例えば…
デスクの風合い。
突板だがウォルナットの天板なので質感がとても良い。これもリユースで手に入れた。
色味の統一。
今までは安く手に入る有りモノで揃えていたので棚の色などちぐはぐしていたが、ダーク系ブラウンを基調にフレームはブラックというトーンに統一させることにこだわった。
物を減らす。
次に物を減らすということ。これが一番大変だったかもしれない。
一旦すべての荷物を別の部屋に移動し、必要なものだけを取り出すという手法で本当に必要なものだけを手元においておくスタイルにした。ヘッドホンも有線とワイヤレス一本ずつ!
ケーブル結束。
そして最後にケーブルをなるべく束にする作業。本当はすべてを一本にしたかったが数が多すぎるので難しかった。うまいこと長さを計算して新たなケーブルを手配すればそれも不可能ではないが、費用対効果を考えると今はできない。
電源関係を隠すボックスも活用。
こちゃっとなりがちな電源類は電源ボックスを活用して見せない収納をしている。足元にある大きな電源収納ボックスもオフハウスで800円ぐらいだった。マジで凄いぞオフハウス。
まだ改善の余地はある。
まずディスプレイが不揃いであるということ。これは仕事柄いろんなディスプレイサイズでチェックできるほうが良いからなのだが、DPIが揃ってないとどうしても壁紙にズレが出てしまうので美しくない。これは見直したい。
加えて、サイズの関係により、実にちょうど良いのでこれを愛用しているが、上の写真を見てみると、デスク左の棚は天板のチープさが見えてくる。プリント化粧板と天然木天板だとやはり光の反射が異なる。良い棚があるといいけどなぁ。お安く。
次にケーブル類。コストをかければベストな長さのケーブルと入れ替えて丁度いい塩梅にできる。
そして次、撮影する時は暖房器具撤去します(笑)
これで生活感を減らせるでしょう。冬季には絶対必要なモンだけどね。
結局のところ自分が納得できるかである。
おしゃれと快適さはトレードオフの関係にあり、一方を選べば片方を失う。
だが、バランスを取りつつ尖らせていくことはできるだろう。
私は、少し変わったアプローチでおしゃれで快適なPC環境を構築したい。
世界は広い。おしゃれなPCデスク周りの方はたくさんおられますが、人は人我は我。だれがなんと言おうと自分が幸せーな環境だったらそれが一番だと思う。
見えてるモノ概ねリユース&ジャンク品
新品で買おうと思うと偉い投資になるが、BALMUDAのLEDランタン以外はすべてUSEDである。デスクも1,000円台。一番高いのはiMacか。それでも2万円ぐらい。新品で揃えたらそれはいいお値段になるので良い時代になったなぁとしみじみ思う。
以上、あくまで自分の思想を綴ったのみであり、たいして参考にはならないと思うが、もし誰か何かの気づきやヒントになれば20年ぐらい前の雑多なデスク周りを晒した価値があるかもしれない。