不登校の海⑬ 最低な気持ち
2020年5月、新5年生になったばかりの長男が不登校になりました。noteでは長男が9ヶ月かけて学校に復帰するまでの記録を公開しています。
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最低な気持ちが言えること
カウンセリングを受けるようになって、我が家の習慣で一つ変えたことがあります。
それは、普段から習慣にしていた「今日の最高」を報告することのほかに「今日の最低」も報告するようにしたことです。
わざわざ気分が良くなることを口にしたくないし聞きたくもないから、と「今日の最低」を言わないようにしていましたが、それは私の勝手な都合でした。
子どもたちが嫌だと感じたことを言いたくても、私がそれを「聞かない」「聞きたくない」という意志を暗に示してしまっていました。
そんなつもりは無かったけれど、結果的に子どもの声を拒絶してしまっていたのです。
最低なことを言い合って大丈夫かな…?
嫌な気分にならないかな?と最初は心配していたのですが…
「今日の最低」を話し合ってみると、これがすごく良かった!!
「最低」といっても別に最悪な出来事じゃなくて「友達とゲームして負けた」みたいな可愛いものです。
あるいは「起きるの遅くなっちゃった」とか「体操服を持って帰るのを忘れちゃった」とか、私も「やろうと思ってた仕事があまり進まなかった」とか、ほんの些細なことだったりします。
だけど、それを誰かに言うだけでなんだか気持ちが軽くなるものですね!?
なんでこんな大事な事を今までやってなかったんだろう?って思うくらい。
「今日の最低を言葉にするって、最高だ!」っていうことにようやく気が付きました。
ネガティブなことを、どうしても「あってはいけないこと」と思ってしまって、心の中に溜め込んでしまいます。どこにも出せないそれは、「罪悪感」となって心を重くしてしまったり、その罪悪感が苦しすぎて誰かのせいにしたくなったりするのかもしれません。
ネガティブな気持ちに蓋をすることは、一見良いことのように思えて実は根本的な解決にはならないのだと思います。
実は次男は長男以上に繊細で、普段は天真爛漫なのに本当に辛かったり悔しかったりすることは強がって言えませんでした。そんな次男も、この習慣を始めてからは嫌だなと思ってることを少しずつ口にするようになってきました。
もし長男が不登校にならなければ次男もマイナスの感情を出すことができず、同じ轍を踏んでいたかもしれません。
親であるわたしは、子どもになんでも報告してほしいと思っています。
だけどそのためには、「何を言ってもいいよ」「どんなこと言っても、ちゃんと受け入れるよ」っていう土台ができていないと難しいのだと言うことがわかりました。
今もまだ、子どもたちが本心を全部言えてるかどうか?はわからないです。
でも、いざ彼らが本当に困ったときに「伝えられる相手」でいられるように意識しています。
続きます。