苦笑い〜夏の午後(自由詩)
瞬く間に
雨雲に覆われ
大粒の雨
激しさ増す雨に
辺りは白く霞む
コンビニやビルの軒下で
多くの人たちが雨宿り
ただただ 雨を見る
そのうち
待っていられないとばかりに
軒先から勢いよく駆け出す男子たち
高校生か
大きな笑い声を上げながら
ずぶ濡れになるのを
楽しむように
跳ねるように駆けて行く
無邪気な
溢れんばかりのエネルギッシュな
その姿が微笑ましい
「若いな 青春やな」と呟く
思わず出た言葉に
ああ 歳だ
今さら
あらためて歳を感じる自分に
苦笑い
夏の午後
雨上がり
ヒグラシが鳴く
いつになく沁みて
また 苦笑い
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