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強烈!憲法に向き合う夜~檻の中のライオン

「よかった~」「ありがとう」「よかった~」「ありがとう」

先日聞いた呼吸法。息を吸うとき「よかった~」、吐くとき「ありがとう」と念じます。これで脳が明るくなり幸せになっちゃうとか。朝のベランダでの深呼吸の際に念じるようになりました。

昨日の夜21時過ぎ、自転車をこぎながら声を出して「よかった~」「ありがとおぉぉ」と繰り返している自分がいました。

先週の金曜に続き、さいたまを笑顔の街にしようと活動されているせこぐちまりかさんにお誘いいただいた講演会に参加しました。

一番わかる憲法の話「檻の中のライオン講座」 
楾(はんどう)大樹 弁護士

憲法についてわたしは何を知っていたでしょう。
第9条の戦争放棄とかそれくらいかも。
学校で得た知識は仮付けみたい、テストが終わった瞬間はらりとはがれて消えていきました。

弁護士のイメージと異なりTシャツ一枚の楾先生は超早口で面白い話を連発します。
人の話はミニマムな構成で空間を持ちじわりと言いたいことを醸し出す、脚本で言えば小津安二郎のような古い日本映画、またはたくさん小気味の良いセリフを繰り出しわからせてくれる宮藤官九郎みたいな例があると思っています。楾先生はクドカンタイプ。マシンガンのように声に高低をつけて話し続けて頭の回転も速いのだろうなと思わせます。

本題。
人権って何か、憲法って何かというところから始まります。
(5分遅れて入室したので不正確ですが(;'∀'))
人権:「わたしたちは人間です」ということ ←憲法の根っこ

ふむふむ、そうだな。

憲法:ライオンの檻(オリ)
複数の人が暮らしていくにはもめごとや争いが起こる。ルール(政治)が必要となります。力を持った人(動物界で言えばライオン)に政治をお願いしよう(契約)。でもその人の私見がまかり通ったり、暴走されたら困る。契約書を作らなきゃ。それが憲法となる。いわば、ライオンを入れておく檻、それが憲法。その檻は誰が作る?当然ライオンでなく、わたしたち国民となる。 ←立憲民主主義、幹の部分

ここからわたしの「へ~そうだったのか~」が始まります。

憲法についてまともに考えたこともなかったけれど、聞かれたら「わたしたちが守るべきもの」と答えていたと思います。どちらかと言えばわたしたちが入る檻。憲法は権力者たちを入れておく檻だったのか!

楾先生は人権・立憲民主主義の軸をしっかりとわたしたちに捉えさせ、最後まで何度もこの軸を繰り返し、「だけれども・・・」と守られていないこと(檻が壊されている)があると実例を出し、憲法の条文と照らし合わせて説明しました。小学校の教科書にピントが外れたことが書かれていることも。どうりでわたしたち参加者の認識がぼやけているわけです。

憲法について考えたこともなかった。知りもしないくせに「そもそも今の憲法ってさ」と誰かの受け売りで批判的にとらえてみたり。何を知ったかぶっていたのか。しかも憲法が良かろうが悪かろうが、わたしたち日本人はこの憲法(権力者を淹れた檻)に守られて暮らしている。その檻をわかっていなかったら、権力者が檻を壊して好き勝手にしていたとしても気づけない。無関心だったら権力者が檻を脱出しやすくさせる目論見で変えませんか(改憲)と聞いてきても声を上げることができない。楾先生は日本では政治と宗教の話はタブーになりがちで投票率の低さからも国民が政治に興味関心を持っていないことを問題視していて、これでも民主主義の国なのかと何度も問いかけました。

「わたしテレビ見ないからわからない」「興味ないし」なんて平気で言っていたことがどんなに愚かだったか思い知りました。

楾弁護士のパッション!
10年前にから全国行脚して講演をしているそうで、風邪騒動で全く活動できない期間もあったのに、昨日が829回目とのこと。熱のこもった語りはわかりやすいし何より面白い!
交通ルールは車などの乗り物からわたしたちを守る。横断歩道や信号のこと知らない人はいない。憲法だってそれと同じくらいわたしたちが人として生きていくために権力者を制御しているものだったのだということがよくわかりました。

ライオンの檻が実は壊されて横暴されているのに気づかなかったり問題視できないわたしたち。テストをクリアするために穴埋めになりそうなところだけ暗記してきて大切なことがわかっていない。そんな人々の目を「自分たちのことですよ!」と覚まそうと奮闘する楾弁護士の姿に感動しました。

というわけでの帰り道、「よかった~」「ありがとう」

いつか自分がこの会を主催したいと思います。




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