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息子の受験はパートナーシップの始まり?!

音楽をかけるとなかなかその気にならなかった家事がスムーズになったりします。踊っちゃったりして。わたしは洋楽が好きなので夫がファミリー契約してくれたアップルミュージックで適当に知らないアーティストの音楽をかけて楽しんでいます。

夫との間に一人息子ぼぼ助がいます。
お互い息子を可愛がっています。

わたしは息子がオモロク人生を送っていくには、既定路線に頼らず、彼が自力で物事を考え選択したり、自分の意思で必要なことを定め得ていく、そのために日本語の力を高め本を読んだりコミュニケーションしていけるように環境を整えてあげたいと思っています。

夫はわたしの「既定路線に頼らず」の思想に警戒している様子です。
「高校に行くか行かないかから考えなさい」なんて言うわたしとは一線を画したい、高校には行ってほしい、今はやりのオンライン校もだめ、高専もだめ。理由は不明。長いものに巻かれたいタイプの彼ならまあそういうでしょう。
でも夫に感謝しているのは、わたしとは意見が合致しなくても、息子の成績に不安を感じてもわたしの意見と真逆のその辺の塾に放り込もうとせず、息子が楽しみに毎月合宿しに行っている奥多摩古民家まで車を走らせ迎えに行くと装い先生に相談して、アドバイスを忠実に実行して毎日息子の勉強に付き合っていること。わたしは自分のことに関しての継続力はかなりのものですが、人のことは息子であってもからきしだめなので、息子の数学の点数が倍以上になったのは100%彼のおかげです。

夫は以前、職場の従業員に勧められた高校が息子に良いと推していましたが、わたしが夫の母校を受験するという子の話をしたら、「なんでそれを思いつかなかったんだ」と言い、息子に「探検部があるぞ」と母校をアピールし、アムンセンが大好きで世間知らずな息子はあっという間に志望校を変えました。その後、夫の母校は中高一貫で高校から入る子が数人だけと知り、わたしは内心現実的ではないから他の学校も見学などしたらいいかなと思い始めていました。

夫は熱心に部活の顧問と連絡したり、情報を集め始め、家族で文化祭に行くことになりました。それが今日でした。

久しぶりの家族三人のおでかけ。
息子は初めて入る高校に緊張した面持ち。生物部や化学部、物理部に行ってみました。夫は会う人会う人に「卒業生なんです」と言い続け、職員室を覗いて、とうとういくつめかの職員室で元担任を見つけ出しました。わたしたちも来るように言われてご挨拶、息子が受験したい旨を伝えました。

元担任の先生によると、高校から入る子は中学から上がってくる子とは違うクラスに入り、そのクラスは革新的で授業の内容もだいぶ違い、プロジェクトなどで進めていくそう。学力は問わず自分の考えを持っているかが重要視される。「知識は調べればいいだけですから」と先生は言い切りました。
リベラルアーツやSTEAMなどが柱になっているそのクラスはAO入試の大学や海外大学への進学率が高いとか。入学試験は面接と英語のみ、英検準二級があれば英語テストも免除。

あらあら、今わたしが息子に身に付けてもらいたいと思っていることとだいぶかぶっているではありませんか。一口にリベラルアーツと言ってもいろいろですが、月に二度哲学書を音読するリベラルアーツにも通い、古典音読をして作文でアウトプットの力をつけようとしています。英語も週四回オンラインで習っています。

この学校に入ることを見据えて残りの中学校生活を過ごしたら、息子は人間的にも成長できるのではないだろうか。突然わたしも乗り気になってきました。

夫は息子が母校を受験するアイディアが気に入っているので、どうしたら受かるかということを考えているようです。
遅い昼食をとりながら、息子がどういう印象を持ったかを聞いたら「あの先生の言っていたチームワークで研究するのはオレに合ってると思った」と答えるので、本当か?と思いながらも息子が前向きであるのも確認できました。
夫は今までわたしの教育理念に一歩引いている印象でした。音読とか作文、リベラルアーツとかより学科の勉強をすることが大事と思っている様子でしたが、雲行きが変わってきました。
「ぼぼくん、松永先生のリベラルアーツ、古民家合宿でやっていること、天真体道の稽古、音読と作文が生きてくるよ、真剣にやればこの学校への入学につながるんだよ、英語だって大丈夫。」
というわたしのことばにうなずかざるを得なかったんじゃないかな。

穏やかで素直な性格の夫、今わたしの考えを理解してくれるでしょう。どう考えたって息子が母校に入れる強力アイテム。
お風呂で息子に言っている声が聞こえました。
「リベラルアーツ学んでいると面接で言ったらいいかもな」

息子の受験と言う名の音楽はわたしたちのパートナーシップをがらりと変えてくれるかもしれません。

よかった、ありがとう。


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