さん、さん、さん
こんにちは。
たまには、翻訳の話。
会社で私は翻訳チームに属していて、北京語、広東語、韓国語、インドネシア語、タイ語、ベトナム語などアジアの言語を担当する同僚と同じ原文を日本語に訳しています。互いの言語はわからないけれど、やはり翻訳者だけあって、語学に興味のある人が多く、「日本語を少し勉強した」とか、北京語と広東語だとお互いにわかっていたりします。
先日、あるスタッフが、英語の敬称が困る、とチャットで投げかけて、そこからみんなでああだこうだという会話がありました。
ここでいう敬称とは、Mr. Mrs. Miss. Dr. などなど、肩書きを表すもので名前の前につけるもののことを指しています。
私は、まだ彼女が訳しているところには入っていないのですが、確かに、困る!
原文は英語なのですが、記入フォームで敬称を選択するようになっています。
ある人が、日本語の解説で、「San」=Mr. Mrs. Miss. というのを見つけてきて、「全部同じだね!マジ?」と言っていました。そりゃ、困ります。全部、「さん」だし、名前の前に欄があるし、そもそもフォームで敬称を記入することもないし、もっというと敬称の中で、未婚・既婚を明確にする概念自体がないわけです・・・名前の前に「さん、さん、さん」、謎!
ページの構成自体は変えられない(はず)なので、英語でそのまま残して任意にするのか。その部分を翻訳する時にまたじっくり考えようと思います。
その後、気になって調べたら、やはり英語でも、Mr.の妻、ということでのMrs.や、既婚・未婚を規定する敬称がだんだん時代に合わなくなっているという記述もありました。さらにShe,Heという区別を好まない場合にS/Heと表現したり、私はTHEYを好むと表明する人もいる、とのこと。言語の根本的な要素までアイデンティティの表明を追求するのも、それはそれでなかなかハード。
思えば、日本語は、彼、彼女、という言葉は存在するけれど、日常の中で性別が曖昧なまま会話が進んでいくことも多いです。例えば、フランス語だと「ある友達に会った」「先生が来た」という時に、冠詞や男性形・女性形があるため、1人だと、男か女かが明白。ジェンダーギャップは大きな日本なのに、言語的には他言語に比べて結構曖昧なところがあるなあ・・区別と差別の違いなのでしょうか?
NLPやヒプノセラピーを通して、環境や価値観によって、物事の捉え方が異なってくる、ということを学び、実際に人や自分を通して体感してきました。その上で、改めて自分が学生時代から取り組んできた「語学」に向き合うと、言語や文化が人の考え方や価値観に大きく影響する(規定するといってもいいほど)というのを日々、仕事の中でも感じます。
外国語に触れると、「当たり前」と思っている前提がひっくり返ったり、そもそも概念として存在していないことに驚いたり・・・その「なんじゃこりゃ?!」という瞬間、新しいものにワクワクする、というところで自分の好奇心が満たされているのだと思います。
私はあまり語学のセンスが元々ある方ではありませんが、自分のその好奇心を満たしたいという気持ちがあるから、コツコツ学習することが楽しい、翻訳の仕事も基本的に全く苦になりません。それは私の能力、というよりも、ニーズを満たす行動だから、続けられるということが大きく、誰でもそのニーズを満たす行動と結びつければ、それが何であれ、ストレスなく持続できるのだと思います。
好奇心(ワクワク・どきどき、不安定感)は、シックスヒューマンニーズという、人間の行動の動機となる6つのモチベーションの要素の一つ。(シックスヒューマンニーズについては以前書いた記事があります)シックスヒューマンニーズは、同じ人でもその時々や環境で変わるので、一定ではありませんが、私の場合、自己肯定感と合わせて、好奇心が結構上位に入ってくることが多いので、ここを満たせるサステイナブルな方法を見つけると、安定して他を追求できる、ということがわかりました。
ヒプノセラピーの事前面談ではコーチング形式で、シックスヒューマンニーズをお伺いして、そこからセッションの方向性を決めていくこともあります。自分のことを知って、満たすことで日々をもう少し生きやすく。ヒプノセラピーで頑張る女性のお手伝いをしています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーご自分のことを知って、自分に還り、より幸せに生きたい方へ、ヒプノセラピーを提供しています。
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