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夕焼け色の虹(詩)

窓ガラス越しに薄明の空をみあげ

夕焼け色の虹を見た

身体の芯の部分が

フワフワと力強く引っ張られ

街路樹に足を走らせる

いつもの街並みが虹を背にし

輪郭を纏い立体化して近づいてくる…

静かに真っ直ぐ

自身の存在感を誇示するように

私に問う
…綺麗でしょ…
…貴方の居場所は…
…どこ…
貴方の指先が私の人差し指に触れた

熱線が粒が体内に散布され

右頬に温かさを感じる

貴方の顎の輪郭に触れたくて

両手を伸ばす

もう虹は宙の彼方へ姿を消した

貴方がいる…ここが私の比類なき場

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アグア 『短編小説.詩』
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