今ごろですが『ホーム・アローン』のこと、マコーレー・カルキンのこと

一日過ぎたけどメリークリスマス！じゅんぷうです。

今ごろですが『ホーム・アローン』のことをあらためて。同じようなご家庭も多いのではと思いますが、わが家の冬の風物詩として、時々noteにも登場するクリスマス映画の定番。といってもシリーズ中、リピートするのはマコーレー・カルキンがケビン少年を演じている『ホーム・アローン2』まで。子どもたちはその後の作品も一通りは見たようですが、私は子どもが見ているのをチラ見した程度。

『ホーム・アローン』1990　
クリスマス休暇でパリに出かけるシカゴのマカリスター家。ところが出発のバタバタで末っ子のケビンだけ家に取り残されてしまう。一人暮らしを満喫するケビンだったがクリスマスで留守の家を狙う泥棒コンビが現れて…

『ホーム・アローン2』1992　
あれから1年後のクリスマス休暇。マカリスター家はフロリダへバカンスに行く計画だったが、なんとケビンだけニューヨーク行きの飛行機に乗ってしまう。誰も知らない大都会ニューヨークで、脱獄してきたあの泥棒コンビと遭遇してしまい…

この2作で実質完結と思ってよいと思います。このあとは

『ホーム・アローン3』1997
『ホーム・アローン4』2002
『ホーム・アローン5』2012
『ホーム・スイート・ホーム・アローン』2021 Disney+

と続きますが、出演者も設定も一新します。『2』までの主人公ケビン少年を演じたマコーレー・カルキンは『2』の時点で12歳。設定では10歳だったから、かなりバブみの演出・演技をしていたのですね。

その後のマコーレーのゴシップは、ある程度は認識していました。『2』のときにはすでにギャラも跳ね上がり、世界的な子役スターに。1995年に両親が別れ、マコーレーの巨額のギャラをめぐって泥沼裁判になるのです。1996年に俳優活動休止。そして10代半ばでアルコール依存症に陥るという、絵に描いたようなハリウッドスターの光と闇。裁判がかたづいて一度引退、結婚したり離婚したりがあって、2004年にマリファナ所持で逮捕。その後は死亡説も流れたりして、ケビンという大人を食ったような少年を演じたせいでいちばん身近な大人を狂わせてしまったマコーレーの人生を思うとやりきれないったらありゃしない。

なぜ今、マコーレーのことばっかり考えているかというと、24日のクリスマス・イヴの日、私は娘とふたりで『ホーム・アローン4』を見たんです。マコーレーは出ていない『4』。娘に「『4』、ちゃんと見たことないでしょ」と言われて。まあね…めずらしくのんびりホリデイだったので承諾。娘も何年かぶりに見たようで、見始めて数分でふたりで

「これ…『2』の続きの世界線！？」

そうだったんです！演じているのはマイク・ワインバーグというマコーレーより10歳ぐらい下の俳優ですが、まぎれもなくその役はケビン・マカリスター。5人兄弟の設定だったのは3人に変更されています。ちなみにカルキン家は7人兄弟。

とにかく私たちをドン引きさせたのが、『2』のニューヨークのお話のあとにケビンの両親を別れさせてるってこと。お話の中ではまだ離婚は成立していないけど、パパには大富豪の新しい恋人がいて彼女と暮らしているんです。ふつうに後日談の展開としてもショッキングだし、実際の『2』後のマコーレーの状況を設定に持ってきちゃった制作陣に失望しました。

もともと伏線が散りばめられている作品なのに、『4』はマコーレーを伏線に？テレビ作品だし制作陣も前とは違うけど、どれだけマコーレーで稼ごうっていうの。

『2』から10年たっているとはいえ、今こうして一連で俯瞰すると人でなしすぎる（私がマコーレーに肩入れしすぎてるのかも…）。パパの彼女、ナタリーの「同じ映画を何度も見る人の気が知れない」という台詞も売り言葉すぎる。

ひどい！！と言いながら『4』を全部見て、25日のクリスマス当日は時をもどそうと『2』をまたふたりで見ました。このあと別れますか本当に？ということを念頭に置きつつ、部屋を暗くしてポップコーンを食べながら。そう、家やホテルでひとりで映画を見るケビン少年のように。アイスも食べたかった。

「ツリーのないクリスマスなんてクリスマスじゃないよ」

雪もツリーもないフロリダなんて行きたくなかったケビンのこの台詞があっての『4』でのパパとのツリーのエピソードを思うと、もはや『2』が単にフリとして使われてしまっているようで、ますます『4』が許せない。

こちらは、2018年のGoogleアシスタントのCM。マコーレー本人がケビンを演じています。あのころの自分と、泥沼のような時間と向き合うことができたのだと信じたいですね。現在のパートナー、ブレンダ・ソングとはうまくいっているようで何より。

『ホーム・アローン』『ホーム・アローン2』公開当時、私は映画館ではなく少したってからテレビかビデオで見たと思いますが、子どもひとりで悪人に一泡ふかせるのはもちろん面白かったけど、正直、今だからケビンのママに感情移入できる部分があるし、お隣のマーリーじいさんやニューヨークの鳩おばさんが沁みる。

それから『2』にはケビンが宿泊するプラザホテルのオーナーだったドナルド・トランプもカメオ出演しています。プラザホテルは今もホーム・アローンプランという宿泊プランを実施しているみたい。娘の夢はニューヨークで『ホーム・アローン2』と『ジェシー！』の聖地巡りをすることですって…幸あれー。『ジェシー！』については、またいつか。