車の燃費の話
車の燃費…皆さん気にしながら運転されていると思いますが、意外と燃費って何?と細かい理屈を知らずにいる方も多いのでは?
実際街を車で走っていても、この運転だと燃費悪くなってそうだなぁ…と思うシーンは頻繁に遭遇します。
そんな燃費の話をしていきたいと思います。(シリーズ化できるかなぁ)
まずは、そもそも燃費って何か?という話ですが、燃費が良ければガソリン代が浮く…というイメージは誰にでもあるかと思います。
実際のところは、
燃費 = 走った距離 ÷ 使った燃料 [km/l]
という、計算式になります。
単純な割り算なので、走った距離が増えれば燃費は大きくなりすなわち燃費が良い、使った燃料が増えれば燃費は小さくなりすなわち悪い…ということになります。
同じ燃料の量でどこまで遠くまで走れるか?
同じ距離をどれだけ少ない燃料で走れるか?
というイメージです。
さて、そうなると燃費が最も悪くなる状況とは何か?と言えば、上の式が頭の中で直ぐに思い浮かべる人は即答出来ると思いますが、アイドリングです。
信号停止や、駐車時にエンジンがアイドル回転で回っている状態。上式の分子の「走った距離」は変わらず、分母の「使った燃料」だけ増えていくので、アイドリング時間が増えれば増えるほど燃費は悪化します。
そんなアイドリングの燃費悪化を回避するために自動車メーカーが導入しているのがアイドリングストップ機能。呼び名は各メーカーによって異なりますが、ほとんどのメーカーで採用している機能です。
どんな機能かと言えば、車両が停止したのを検知してエンジンを停止させ、車両発進の意思を検知して再始動させるというものです。意思というとイメージつきにくいかもしれませんが、踏んでいるブレーキを緩めるというのが主な条件です。
このアイドリングストップ機能、結構賛否両論な機能でもありまして、様々な意見をよく見かけますが、ネガティブな意見としては…
・エンジン再始動の時に沢山燃料を使うから、結果的に変わらない
・再始動の際にスターターを回すため、スターターの寿命が短くなる
・発進する時にモタつく
などがあります。
一番目の再始動時に使用する燃料について…これは状況によって変わるので一概に言えませんが、朝一発目の始動のイメージがあると燃料を使っているイメージがあるかもしれませんが、暖気状態のエンジンは意外なほどあっさり始動できるので、必要な燃料も少なく済みます。また、昨今のエンジンは電子制御にて最適な燃料噴射をしているので必要最小限に押さえ込んでいます。
とは言っても、それなりに燃料を使うことにはなるので、後はアイドリングの時間との比較になりますが、こればかりは車によっても異なりますし、劣化度合いによっても変わってきてしまうので、明確にどの程度というのは難しいですね。
通常の信号待ち(数分程度)であれば、エンジン停止した方が燃費効果は高いと思います。
二番目のスターターの寿命ですが、確かに使用回数は増えます。が、アイドルストップ機能付き車両はそれを見越して強化されたスターターを採用している方が多いので。通常の使われ方であれば気にする必要は無いと思ってます。
とは言っても、結局消耗品ですから壊れる時は壊れます。
三番目の発進時にモタつく件については、エンジン始動という過程が一つ増えるので、当然発進するまでのタイムラグは避けられません。しかし、交差点で右折待ちの時など、急いで発進したい時にモタつくのはあまり気分の良いものではないですよね。
昔、ウインカーを作動させるとアイドリングストップが解除される車両もあったりしましたが、最近の車両は積極的に止めるような設定が多いので、運転者の意に反して停止してしまう場面も多いかと。
そんな時は、一度ブレーキを緩めて再度踏み込むという動作をすれば、右足の操作だけでアイドリングストップが解除できるのでお勧めですね。
アイドリングストップ機能そのものを解除するボタンも付いているとは思いますが、燃費効果を考えると完全にオフするのは勿体無い気がしますので、不要な状況では足で解除する…ということをするだけで、かなりストレスから解放されると思います。