【58.水曜映画れびゅ~】"House of Gucci"~レディ・ガガのファッションショー~
"House of Gucci"は、1月14日から劇場公開されている映画。
『ブレードランナー』(1982)や『テルマ&ルイーズ』(1991)、『グラディエーター』(2000)で知られるリドリー・スコット監督最新作です。
あらすじ
知られざるGUCCIの裏側…
私には一切縁がないのですが、言わずも知れた高級ファッションブランドGUCCI。
その実態は、かつて世襲的な家族経営で成り立っており、事実、GUCCIの株式はグッチ家が所有していました。
しかし現在は、家族経営ではなくなっています。
なぜか?
その裏側には、ある一人の女性の存在と、グッチ家の崩壊があったのです。
そんな、いわゆるGUCCIの”お家騒動”を描いた、サラ・ゲイ・フォーデン著作『ザ・ハウス・オブ・グッチ』が本作の原作となっています。
GUCCIという世界的ブランドの裏で繰り広げられた富と名声を求めた権力争い。それはもう、昼ドラどころの騒ぎではない泥沼劇ですよ(笑)。
また、この映画についての他のnoterさんが書いたレビュー記事もいくつか読ませていただいたのですが、その中で、最近映画化されたシェイクスピアの名作になぞって「『ハウス・オブ・グッチ』は、現代版『マクベス』だ。」と評しておられた方が何人かおられました。
権力を求めるがあまりに自らの破滅への道に突き進んだマクベスと、本作で描かれたグッチ家の人々の姿がピッタリと重なり、まさに言い得ての妙ですね。
ちなみに、本家グッチ家は、この映画にブチギレしているらしいですけどね…。
超豪華俳優が揃い踏み
そんな本作は、超豪華キャストが結集したことで、公開前から話題になっていましたね。
主演を務めたのは、レディー・ガガ。
近年は、歌手活動ではだけでなく、女優としてもその非凡な才能を発揮しており、『アメリカン・ホラー・ストーリー』シーズン5(2015-2016)でゴールデングローブ賞最優秀女優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞、また『アリー/ スター誕生』(2019)でのアカデミー主演女優賞ノミネートも記憶に新しいですね。
そんな彼女が演じたのは、グッチ家を崩壊に導いた小悪魔的美女パトリツィア・レッジャーニ。もう魅惑プンプンで、魅了されました。
そして、パトリツィアの結婚相手でグッチの後継者であるマウリツィオ・グッチを演じ、ガガの相手を務めたのはアダム・ドライバー。
この数年でアカデミー賞ノミネート2回の経歴を持ち、最近はいろんな映画に引っ張りだこになっている実力派俳優ですね。
そして、彼らの脇を固めるのが、アル・パチーノ、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズといったオスカー俳優たち。つまり、この作品は実力派俳優たちによる演技合戦の作品でもあるんですね。
特にジャレッド・レトは、相変わらずカメレオンでした。
しかも、GUCCIということで、舞台はイタリアで、みんなイタリア訛りの英語を使うんですね。舌足らずっぽく発音するイタリア訛りを、豪華俳優陣達がこぞってしゃべっているのは、それだけでユニークでした(笑)。
一流俳優達のファッションショー
そんな実力派俳優たちの豪華共演も注目ですが、最も私が楽しんだのは…
俳優陣が着ていたファッションでした。
そりゃぁ、GUCCIの映画ですものね!
当たり前です!
特にレディ・ガガは、まさに七変化で、洋服から髪型までコロコロ変わるので、「次出てくるときはどうなってるかなぁ」と常に楽しんで鑑賞させてもらいました。
あと、アダム・ドライバーのスタイリッシュな姿もかっこよかったな…。
今年のアカデミー賞のメイクアップ&ヘアスタイリング賞の有力候補になるでしょうね。
衰え知らずのリドリー・スコット
そんな煌びやかな本作で監督を務めたのは、巨匠リドリー・スコット。
84歳でありながら、今シーズンは本作のみならず、『最後の決闘裁判』でも監督を務め、さらには次回作の"Kitbag"が今年公開される見通しとなっています。
もう凄すぎるバイタリティですね!
また、『ハウス・オブ・グッチ』と同日にはクリント・イーストウッド(91歳)の最新作『クライ・マッチョ』が公開されましたし、マーティン・スコセッシ(79歳)の新作も近々公開されるとか。
リドリー・スコットを含めハリウッドのレジェンドは、まだまだ元気ですね!死ぬまで映画を撮り続けてほしいです。
言われなくても、そうするつもりだろうけど…(笑)。
前回記事と、次回予告
先週投稿した記事はこちらから!
これまでの【水曜映画れびゅ~】の記事はこちから!
来週は、先週末から劇場公開が始まったCODAを紹介します。
お楽しみに!