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しっぱいした日の過ごし方

急にテイストの違う記事です。タイトルのとおり僕は今、失敗真っ只中です。

昨日、でかい失敗をしました。結構洒落にならないレベルの失敗です。3年ぶりくらいに、胃の奥がきゅうっと締め付けられ、昨晩はごはんが喉を通らず、なかなか寝付けませんでした。

嫌なことがあっても、8割くらいは寝て起きたらすっかり回復している僕なのですが、今回は残念ながら2割の方のようで、今も胃がしゅくしゅくとすることに加え、人生終わったかもー! と、思ったりしています。

で、思ったのです。精神的にきついこのタイミングに、あえて記事を書いてみたらどうだろうか、と。本当はこの失敗から1週間とか1ヶ月とか経って「いやぁじつはこの間ー」というように、ある程度振り返られるレベルまで落ち着いてから(書くなら)書くべきだと思ったりもしましたが、
「逆に今なんじゃね?」
と、傷がかさぶたにすらなっていない、このじゅくじゅくと生々しい感じが文章に乗せてみたいと思い直したんです。

発端は昨日なのですが、昨日はまだ失敗をカバーできるかもしれんという可能性があったので、あらゆる仕事をそっちのけにして、バッタバッタと行動していました。まあ、結果ダメだったんですけどね。

そうして「失敗確定」してしまった僕は、それを理解した瞬間、全身の血液が心臓に集中して「ッドッックン」という、心音が外に漏れてるんじゃないかと思うほど大きな脈を一つ打ちました。

そのあと、サーっと全身に血が送られていく感覚。これは、昔何回か感じた最悪の感覚です。そう、何年かに一度、この手の失敗をしてしまうのです。

ほかの業界ではないんでしょうかね。その業界でしがちな失敗というのがあって、誰もが一度はその失敗をして、とんでもなく大きな精神的ダメージを負い、それを乗り越えて大きくなる、みたいな。それを経験して一人前、みたいな。ないですかね。

その後「もう二度と同じ気持ちになりたくない」と思って、以降、慎重に慎重に仕事をしていくのですが、何年か経つと、その痛みを忘れるんですよ。そして、だんだん慢心していって、ある日、数年前と同じ「しがちな失敗」をする。そして、また精神的に大きなダメージを受ける。これの繰り返し。

イメージしにくいでしょうか。

日常生活で近い感覚で言えば、ボーナスがまるまる入った財布や、大切な思い出写真や動画がたくさん詰まったスマホをどこかに落としたとかで、必死に探しているときの焦りに近いかもしれません。

こういうのって、探している時
「頼む! もう二度と落としたりしないから、今回だけ! 今回だけ出てきてくれ!」
と心のなかで何度も唱えていませんか。それで、運良く見つかって「あーごめんねー! もう手放さないからねー」と安心していても、
数年後、また同じように探している。という。

人間、慢心するんです。僕は昨日本当に人生詰んだと思ったし、ごはんが食べられなかったし、もう二度と、同じ失敗はしない、と心に誓いましたが、きっと数年後、同じような失敗をしていると思います。経験上。

ただ、本題はここからです。

そんな失敗をしたその日、みなさんは自分をどんな風に見るのでしょうか。

①ホンっと、俺ってやつはダメなやつだ……(ショボン)

②うーわ、詰んだー! もう知らなーい! どうにでもなーれー

③過ぎたことは仕方ない、次へ活かそう

④いや、厳密に言うと俺悪くねーし! (責任転嫁&言い訳あれこれ)

などなど。

僕はというと、①②③②③③③①④①③③……

くらいの割合で、頭の中でぐるぐると考えていました。誰かに相談して励ましてもらおうとは思いませんでした。励ます人ってだいたい③的なことを言ってくれるんです。僕も逆の立場だったらうっかり③的発言をしているかもしれません。

ただ、ここで僕の頭の中サイクルを見直してほしいのですが、③ってもう、自分の中で何度も思っているんです。①②③③③①④①③③って、6回も考えているんです。そう、頭ではとっくにわかっているんです。この失敗で成功しよう、とか、そのミスの処理を一生懸命やってむしろ成功しようぜ、とか。

皆さんは失敗した人にどんな言葉をかけているでしょうか。また、失敗をしてしまったとき、周りの人からなんと言われたら心が救われた気持ちになるでしょうか。

僕は、結局どう過ごすのかと言うと、仕事とは全く関係ないことに全力で取り組み、忘れるつもりです。要するに遊ぶわけです。普通でしょうか。多分、明日になったら思い出すんでしょう。いや、今夜眠る時にきっと思い出すでしょう。そして、胸の奥がチクッとするでしょう。でも、今現在感じているものよりは少し薄まっているはずです。

そして、明日はまた全然違う仕事をする。そうすることで、また忘れ、夜にまたちょっと思い出し、チクッとする。しかし、そのときはまた少し薄まっている。それを繰り返します。

記憶や体験をどんどん積み重ねていって時間先生に癒してもらうのです。人間の忘却システムは優秀です。結局、誰に何を言われたところで、本当の癒やしに(僕の場合は)ならないので、自分の中で消化しきるしかないのです。

……

……

ここまで書いてみたところで、傷口の様子を見てみましょう。

不思議なことに、ほんの少し、かさぶたになりかけています。気持ちを整理して文字として可視化させたことで、少し落ち着いたのかもしれません。

ブログかなんかでやれ、と思われることでしょう。ほんそれ、です。私的利用していることについては申し訳なく思っています。でも僕はあえてこの記事にビジネスタグをつけるつもりですし、noteの世界にいる失敗したビジネスマンのみなさんと共有したいのです。

今、仕事が順調な人にこそ、読んでいただきたい。あなたが大きな失敗をする前に、僕の気持ちを共有して疑似失敗することで、あなたの気持ちが引き締まり、いつか起こしうる失敗を回避できますように。


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