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NLP(神経言語プログラミング)って何?

はじめに

NLP(神経言語プログラミング)は、日常のコミュニケーションや行動パターンを通して、脳にどのように影響を与え、感情や行動をコントロールするかを学ぶための心理学的手法です。この手法は、特にスポーツ指導において、子供たちのメンタル面やパフォーマンス向上に大いに役立つものです。私たちのサッカーチームでも、NLPを活用して、選手一人ひとりのポジション適性を見極める際の参考にしています。適切な声かけやコミュニケーションを通じて、選手たちが最も能力を発揮できるポジションや役割を見つけ出すのに役立っています。

NLPでは、子供たちをいくつかの学習スタイルやコミュニケーションタイプに分類し、それに基づいてより効果的なサポートを行います。ここでは、NLPの基本的な3つのタイプ、つまり「視覚タイプ(Visualタイプ)」「聴覚タイプ(Auditoryタイプ)」「体感タイプ(Kinestheticタイプ)」を中心に、どのようにして自分の子供がどこに分類されるかを見分ける方法を詳しく説明します。

1. 視覚タイプ(Visualタイプ)


視覚タイプの子供は、物事を「目で見て」理解し、学ぶのが得意です。彼らはイメージや視覚的な情報を通して物事を吸収し、自分の中でそれを再現する能力があります。試合中、あるいは練習中に「頭の中でプレーをイメージしてごらん」といったアドバイスが効果的です。また、コーチが実際にデモンストレーションする動作を観察することが、彼らにとっての学習の鍵となります。

見分ける方法:

視覚タイプの子供は、練習中に他の選手の動きをよく観察し、自分の動作に取り入れる傾向があります。また、映像や図解を好み、具体的な動作を「見て」理解しようとすることが特徴です。例えば、彼らは「今のプレーを頭の中で思い描いてみて」というアドバイスに対して、すぐに反応し、イメージを基に行動を修正することができます。

視覚タイプの声かけ例:

「ゴール前のシーンを想像して、自分がシュートを決める場面を頭の中に描いてみよう。」

2. 聴覚タイプ(Auditoryタイプ)


聴覚タイプの子供は「音」や「言葉」で情報を吸収することが得意です。彼らはコーチや親からの指示やアドバイスをよく聞き、それを自分の行動に反映させる能力に長けています。例えば、技術的なアドバイスやフィードバックを細かく言葉で伝えると、それを正確に理解して動けるのが聴覚タイプの特徴です。

見分ける方法:

聴覚タイプの子供は、指示やアドバイスを注意深く聞き、反応します。彼らは指示を言葉で受け取り、それに基づいて行動を調整することが得意です。練習中に口頭で説明された内容をすぐに理解し、それを行動に移す姿勢が見受けられます。こういった子供には、複雑な技術や戦術を「言葉」で説明することで、より効果的な指導が可能です。

聴覚タイプの声かけ例:

「今日はシュートフォームを修正するために、足の動きに注意しながら蹴ってみよう。タイミングが重要だよ。」

3. 体感タイプ(Kinestheticタイプ)


体感タイプの子供は「動き」を通して学ぶのが得意です。彼らは実際に身体を動かして覚えることに長けており、手で触れる感覚や実際の動作を通じて技術を吸収します。言葉や映像よりも、実際に体験することが彼らにとって重要であり、反復練習や実際の試合を通じて成長することが多いです。

見分ける方法:

体感タイプの子供は、実際に動いてみないと理解しづらい傾向があります。彼らは試合形式や反復練習の中で自分の体を使いながら技術を習得するため、言葉で説明するよりも、動作を実際に行わせた方が成果が出やすいです。また、感覚を大切にするので「今の動きを体で感じながらプレーしよう」といったフィードバックが効果的です。

体感タイプの声かけ例:

「リラックスして、今のプレーの感覚を体に覚えさせるようにしてみよう。」

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自分の子供がどのタイプに分類されるかを見分けるポイント


NLPを活用する際に重要なのは、子供たちがどのタイプに当てはまるのかを見極め、それに応じた声かけやサポートを行うことです。ただし、注意すべき点は、この分類が家庭環境や性格そのものとは必ずしも一致しないということです。例えば、家で静かに本を読んでいる子供だからといって、必ずしも視覚タイプとは限りません。また、親のコミュニケーションスタイルが子供に影響を与えるかもしれませんが、それが子供の学習タイプそのものを決定づけるわけではありません。

子供たちはそれぞれに独自の感覚や学習スタイルを持っており、そのスタイルに応じた声かけを行うことが、彼らの成長に大きな影響を与えます。多くの子供たちは複数のタイプを併せ持っていることもあるため、一つのタイプに固執せず、子供がどのように反応するかを観察しながら柔軟に対応することが重要です。

チームでのNLPの活用:ポジション適性の見極め


私たちのサッカーチームでは、NLPを参考にして選手のポジション適性を見極めています。たとえば、視覚タイプの選手は、ピッチ全体を見渡して状況を把握する能力が高く、司令塔としての役割を果たすことが得意です。聴覚タイプの選手は、コーチからの指示を的確に受け取り、試合の戦術に迅速に反応するため、ディフェンダーやミッドフィルダーのポジションで力を発揮します。体感タイプの選手は、体力やスピードを活かしてプレーすることが得意で、フォワードやサイドのポジションで活躍することが多いです。

このように、選手の学習スタイルに基づいた声かけや指導方法を取り入れることで、彼らの能力を最大限に引き出し、適切なポジションに配置することが可能となります。選手一人ひとりの個性や特性を理解し、彼らがどのポジションで最も輝くかを見つけることは、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。

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家庭での実践とNLPの効果


家庭でも、NLPの考え方を取り入れることで、子供のスポーツに対する取り組み方やメンタル面の強化をサポートできます。親として、子供の学習スタイルや感覚に合わせた声かけを心がけることで、彼らが持つ潜在能力を引き出すことができます。視覚タイプの子供には、「今日の試合のシーンを思い出してみて、どの場面が一番良かったか考えよう」といったフィードバックが効果的です。聴覚タイプの子供には、「あなたの頑張りをずっと見ていたよ。その努力が結果に繋がるはずだから、次も自信を持って挑もう」といった励ましが響くでしょう。体感タイプの子供には、「今のプレーの感覚を体に覚えさせるように、繰り返し練習してみよう」といった実践的なアプローチが有効です。

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結論


NLPを活用することで、子供たちの学習スタイルや感覚に基づいた効果的なサポートが可能になります。親として、子供のタイプを見極め、それに応じた声かけを行うことで、彼らの成長を促すことができるでしょう。そして、私たちのサッカーチームでも、NLPを参考にして選手一人ひとりのポジション適性を見極め、彼らの能力を最大限に引き出しています。子供の成長をサポートするために、NLPを活用したコミュニケーションの重要性をぜひ理解し、実践してみてください。

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