熊本地震で学んだ今自分に出来ること
こんにちは
バーテンダーの中村 純と申します。
まずは
この度の新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々へ心よりご冥福をお祈りするとともに
ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
また被患された皆様の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。
【熊本地震から4年】
2016年4月16日 今からちょうど4年前
災害関連死を含む275人が犠牲になった熊本地震。
本震から、4月16日で4年を迎えました。
私は熊本出身で、高校を卒業して18歳で東京に出て、今は横浜を拠点に活動をしています。
当時18歳で九州を離れ、上京した友人や知人は数少なく、とても寂しかったのは今でも覚えています。
私は中学、高校と6年間ラグビー部で情熱を燃やしていたので、
大人になっても何か情熱をもてるモノを探したいと思い、熊本では出来なかったサーフィンやDJなどやってみたかったことを片っ端から手をつけてみました。
(18歳の頃にハマったレコード集めは3年間で800枚程に)
そして、
21歳でバーテンダーの道を選んだ私は
何か特別な目標というよりは、都会への憧れが強く、都会の人に負けたくないという田舎者の意地のようなもので、
毎日毎日怒られる日々でしたがすぐには負けて帰るものかと、なんとか踏ん張っていたように思います。
その中で、【フレアバーテンディング】に出会い、新しく熱中するモノを見つけることが出来ました。
25歳の時に、初めて海外に行くことができ、
当時、世界最高峰の大会と言われる、ロンドンで行われる【ロードハウス 】という大会に出場しました。
実力は新人級でしたが、どうせなら世界最高にチャレンジしようという思いでした。
(こちらがロードハウス)
英語の実力も新人級のわたしは
「アイラブユー」
「アイウォンチュー」
「アイニードユー」
だけを頼りに
バーテンダーのバイブルとも言われるCocktail Bookで有名な「Savoy Hotel」や
世界で1番美味しいマティーニを出すと言われていた「Dukes Hotel」のマティーニを飲みにも行きました。
(ヘッドバーテンダーのアレッサンドロ氏と25歳の私)
話しはそれましたが、
そんな熱中出来るフレアバーテンダーという道を見つける事が出来た私は、国内、海外の沢山の大会に出場させて頂きました。
そして2016年5月にバリ島で行われる海外大会にチャレンジする直前に熊本地震が起きました。
熊本地震は地元のすぐそばが震源地となり、
家族とも1週間ほど全く連絡が取れない状況でした。
家がいつ崩れてもおかしくない状況だったので、両親は1か月ほど車で寝泊まりし
兄の家族は益城という震源地に住んでいた為、近くのグランメッセ熊本という大きな展示場に避難していました。
そんな中で海外の大会に行くのはとても心苦しく、地元の家族や友人達が大変な時、
救援物資が欲しいとの要請がSNSでアップされているのを見るたびに心苦しく、友人達が生きる為に必死な様子を見るたびに、
自分が悪いことをしているのかもしれないという思いでした。
それでも両親に連絡が繋がったとき
「こっちは気にせんでいいけん、
好きなことば好きなだけやりなっせ。」
と言われたことが唯一心の救いでした。
そんな時だからこそ、
自分のベストを尽くしたいと臨んだ大会は
海外の大会で初めて優勝することが出来ました。
大会のあったギリ トラワンガン島は
バリ島から船で1時間半ほどの場所
街には車やバイクは無く、移動は自転車と馬車のみ。
島には警察もいません。
本当に楽園のような場所
そんな貴重な経験をさせて頂き帰国。
【大会を終えて】
もし大会で賞金をもらえたら、地元のために出来ることをしたいと思っていたので、熊本地震の復興支援に全額寄付させて頂きました。
その時から自分の人生が変わりました
雑誌に取り上げて頂いたり
首相官邸に招待いただき、菅官房長官と面会もさせて頂きました。
全国のバーテンダーによる熊本チャリティーイベントにも参加させて頂きました。
18歳で熊本を離れたので、地元のBARには行った事が無かったにも関わらず、熊本のBARの皆様や、東京のBARの皆様とも仲良くさせて頂くキッカケにもなりました。
【お金よりも本当に大事な価値とは】
お金を自分の為でなく、
人の為に使ったことで、自分の人生が大きく変わりました。
それからは、大会の賞金などは出来る限り寄付をしたり、チャリティー活動を行うようにしています。
2018年3月11日に行われた大会の優勝賞金は全額寄付
今から9年前の2011年3月11日東日本大震災の復興支援へ。
昨年は、福島で起こった台風19号被災者へのチャリティーイベントなど。
【人に喜んでもらうことをする】
フレアで学んだことは、人に喜んでもらうためにフレアバーテンディングを行い、つまりは人に喜んでもらうことが人生の目的になる。
【コロナの時代に今自分が出来ること】
今回のコロナで全世界の人が大変な思いをしていると思います。
正直、皆さんも自分がスーパーヒーローだったら、コロナに打ち勝つ薬を作り、世界中の人にお金を配ってみんなハッピーにしたいですよね。
ただ、今の自分にはそんな力は無く
全世界の人を救うことは出来ません。
今出来ることは
人それぞれの考えがあるので、人を否定せず、人のために出来ることを考えることなのかもしれません。
私が今出来ることは、
大好きなBARや飲食店に行くのを自粛されている今、大好きなお店が残るようにお手伝い出来ないか考えたり行動に移すこと。
もちろん自分も自分達も生き残りますよ。
皆様くれぐれもご自愛ください。
この状況を乗り越え
また一緒に楽しく飲みましょう。
長文にお付き合い頂きありがとうございました。
良かったらイイね。シェア及びフォローよろしくお願い致します。
バーテンダー
中村 純