木の上で眠る人 - インヘイル / エクスへイル
子どもが揚げた凧が木に引っかかってしまい、親子で空を見上げている人たちがいた。
中学生くらいのグループが通りがかって、登って取ろうとするもうまくいかない。行くかあ、といって、立ち上がった夫は木のふもとに着くなりするすると登り出した。
地上ではお母さんが「え!ええ!?」と困惑の声を上げている。そりゃあ知らない大人が目の前で木に登り出したら驚くよね。ひょいと凧を手にして渡した夫は、またするりと降りて戻ってきた。忍者みたいだなと思う。
夫は手足が長く、なんというか、存在感がひょろ