差別と偏見〜家族ではない私
私が最も性同一性をカウンセリングをして驚いたことは、「子どものために、どうにか助けて欲しい。」という、当事者の親の言葉でした。子どもは恵まれない環境で生まれた者を除く、殆どの人は愛情をもって育てられるのが一般的です。
しかし、私はそうではありませんでした。詳しくは書かないつもりですが、そうではなかったのです。一番の差別と偏見は親族だったのです。旧家の後継者として産まれたこと、そして、それが、「男の子でなくてはいけなかったこと。」
私は祖父が危篤の時に、親族ひとりひとりに土下座をさせられました。ストレスというものは、誰かが標的になるものです。そして、それでは終わらず、「村八分」となったのです。
もし、私が男の子だったら、キレて暴れて居たかも知れません。そんなことは私にはできなかった。できないことを知って居るから言えるのです。
私は主人を亡くした時、実父からお金が入りました。しかし、それは、「手切れ金」でした。
人に迷惑をかけず、ひたすらに我慢し続けた私の47年間。
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