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映画について

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人生を彩り、ときに支えてくれた作品たち
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人生のパーツ

人生のパーツ

「市子」

示唆的なカメラワーク
部分的かつ断続の
ストーリーテリング

納得がいく理屈や
伏線の回収はなく
点をとにかくひたすら丁寧に描くことによって
それぞれの線を
観るものに描かせる作品だった。

それはこの映画にはらむ

人生は
全体でなく細部に価値がある

そのようなテーマに沿っていたように思う。

自分にあるもの

自分にあるもの

「こちらあみ子」

私たちは
違う誰かになることは絶対にできない
あるもので
生きていくより他はない
と。

善と悪と

善と悪と

「世の中が良くなればいいなと思って
Winnyをつくりました」

ただ
あまり言葉を知らなくて

だからプログラミングは
ぼく自身なんです。

このような
脆くも尊い人々こそが
全世界にむけた神からのギフトなのだと
わたしはいつも思う。

静かな怒り

静かな怒り

連休に昔の映画
「DISTANCE」を観る

宗教と家族がテーマなのだけれど
役者さんたちの瑞々しさに
ぜんぶ持っていかれてしまう
誰も非の打ち所がなかった

そしてラスト直前の転じかた

初期・是枝裕和
おそるべし。

ぼくたちの失敗

ぼくたちの失敗

美しさには脆さがともない
悲しみには
怒りがともなう。

神髄

神髄

宮松と山下
@5月

私が映画館にいかないのは
「なんども巻き戻す」
からだ。

ラスト直前で停止することも多い
ドラマだと
最終話だけみるのをやめてしばらく時間をとっておく
終わるのが寂しくて
時を止めてしまうのだ。

そんな習性のあるなか
繰り返しなんどもなんども
シュッシュ巻き戻しながら
72時間くらいかかってこれを観た。

香川照之の神髄はこういう役にあると思う

家人にそう伝えると
もう

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波紋

波紋

わたしがずっと映画を見続けているのは
深淵
を知りたいからだ

人間の体は
頭と心でできている

それら全ての限界ぎりぎり
深いところまで
そこからなにが見えるのか
わたしはいつも、それが知りたい。

「あの人頭がおかしいから」

こんなことを台詞で描ける監督はすくない
絶望を笑え
という
名作。