古代の薩摩940年 #59

第三部 薩摩と邪馬台国の攻防 卑弥呼の深謀遠慮
第7代孝霊天皇でも戦乱が治まらないので、私の弟の第8代孝元天皇のとき、私はついに堪えきれずに弟に神のお言葉として次の4つをを与えた。
それは
①大豪族と婚姻関係を結び関係を深めよ。
②各豪族の支配地はそのままにして統治させよ。
③邪馬台国に治めさせる租税は微量にせよ。
④万一、朝鮮半島や中国から攻め込まれたら団結して瞬時にこれを跳ね返す。
この約束事に30の国は合意。戦乱はなんとか収まった。
しかしまだ残りの東にある40あまりの国は返事がない。
しばらくは私の祭祀王の役目と天皇が政治をする役目の両輪でやっていくしかないだろう。
それにしても「親魏倭王」の金印と銅鏡100枚の威力には驚いた。
特に見事な銅鏡を各国の王に1枚ずつ与えた魔力は想像以上だった。表面がきれいに磨かれ、己の顔が写し出される見事な鏡。
さて、.これからである。全国統一を目指すとはいうものの財力が足りない。
租税を上げれば、また反乱がおきそうだ。
南九州の球磨国は抵抗が強くて、武力だけでは勝てそうがない。そうだ、薩摩の国はどうだ。噂では1度も戦いをしたことがないと言うではないか。物は豊富にあるらしい。あそこなら、苦労せずに、ちょっと脅せば多くの穀物や色々な生産物を拠出するかもしれない。だが、陸路で遠征軍を送ると球磨国がある。海から大量の船を動員して脅すのはどうだろうか。弟と相談してみよう。

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