本を読むコツ(2)〜ゆる言語学ラジオ#355
前回のエントリーに続き、ゆる言語学ラジオの「本を読むコツ」第二回が面白かったのでシェア。
本を読むときはギャルになれ(?)
ギャル、という表現が適切かどうかはおいておいて、本を読むときに自分を責めるなという水野さんの主張。
言われてみると、自分を始め多くの人は、なんか本をすごく高尚なものだと思い込む節があり、理解できない記述に当たったりすると「自分の頭が悪いから」とか「自分の知識が不足しているから」と自分を責めたりしがち。
でも、考えてみると自分が期待して商品やサービスを購入した場合、期待外れだった場合には基本、そのサービスや商品を責めるはず。
期待してたほど美味しくなかったラーメン屋。
面白くなかった映画。
多くの人は、美味しくないラーメンに文句を言っても、自分の味覚がおかしくてすみません!とはならないはず。
でもこれと同じことを本ではやってしまってる、という話です。
自分の高校時代を振り返ってみても、成績優秀だったやつはこの辺の、本のレベルを見極める能力が高かったように思います。
購入した参考書がわからなくてもくらいつくのではなく、今の自分のレベルに合致してなかったら、「ようわからん!」といって、他の参考書や問題集に乗り換えてました。
確かに繰り返しわからない部分を読んで理解すると言うのは尊い営みではありますが、冷静に自分のレベルを見極め、それに合った本を選ぶと言うのも読書を楽しむ上では大切なことのような気がします。
読書筋力で、自分の筋力に合った本を選ぶというのと同じですね。
内容を忘れたっていいし、忘れないようにするコツもある
本の内容を覚えられない、すっかり抜けていると言うのは読書する人あるあるですねw 自分自身、自らの記憶力に時々絶望するほどに内容を忘れてることがあります。
何度でも新鮮な気持ちで読めると言うメリットはありますが・・・
で、忘却に対し、水野さんは
1 忘却の効用
2 忘れない(思い出す)ためのコツ、tips
を問いています。
忘却、忘れるというと悪い面ばかり思い浮かびます。
テストで勉強していた内容をド忘れした。
用事を済ませにいったのに忘れて帰ってきてしまった。
そのように負の側面ばかり注目される忘却ですが、一般化・抽象化する上では欠かせない「機能」です。
我々は、複数の具体の出来事から法則を見出し学習(帰納)しています。
遅刻したら怒られた、早起きしたら調子が良かった、こうしたらうまくことが運んだ、等々。
それらは具体から抽象を導く、すなわち具体をそぎ落とす・忘れることにより成り立っています。枝葉末節の情報を切り捨てることができないと、サンプル数だけは蓄積されますが、法則を導くに至らないと言うわけですね。
もう一つ、忘れないコツとしては複数回読むことを勧めています。
たとえば、1回目は面白い部分だけをドックイヤーしておく、そして2回目以降にその面白かった部分を読み返したり思い出したりしながらメモをとると言うような感じです。
2回目以降については、アウトプットを意識するとよく、他人に喋る機会を設けたり、ブログで発信するなんかでも良いかもしれませんね。
読書とライトに向き合おう
#354 、#355の放送で貫かれている主張は「読書をもっと軽く考えよう」と言うこと。
読み切らなくても良いし、途中でやめたっていい。
むしろ、読むのが苦手だったら耳で聞いたっていい。
今は音声コンテンツも多数ありますし、動画で学ぶことだってできる。
そんな豊富な選択肢がある中、「読書で学んでやってるんだぜ」と言うオラオラマインドで付き合う、自分としての主体性を持つことが挫折せずに読書を続けるコツかもしれませんね。