金メダルへの道 〜高梨沙羅の充実〜
目覚まし時計が全く聞こえなかった。。。
今日は公式練習、札幌は強風予報ということもあって
見れたら見ようと思っていた女子ラージヒル。
ハッと気づいて起きたのが早朝5時過ぎ。。。
勝負はとっくに決していました。
数字を見ながら、実況ツイートを見ながら、レビューを書くこともできますが、やはり見たものを書くのが大事だと思っています。
リザルト↓
勝ったのはLundby(NOR)。2本ともトップの得点を叩き出し、完勝。
今季のワールドカップでは、表彰台にすら登れませんでしたが、世界選手権にきて、高い集中力を発揮しました。
ノーマルヒルの記事↓
状態が上がってきた中でのラージヒル。2日前の公式練習をスキップするなど、状態の良さを感じていたのかもしれません。
この日はトライアルラウンドを含めて、全てトップ。
コロナにより、一時は出場すら危ぶまれましたが?
個人では金と銀、団体では双方銅メダルと、出場した試合全てでメダルを獲得する。今季初めて女王たる姿を見せつけました。
高梨沙羅の充実
強かった頃はワールドカップで優勝しても、常に課題や反省をしていた高梨沙羅。
この日の2本目に会心のジャンプを決めたらしく、収穫の多い世界選手権になったそうです。
不完全燃焼に終わったノーマルヒルと違い、会心のジャンプをして上回られてしまったのであれば、整理もつきやすいでしょう。
ノーマルヒルは、トレーニングからトップのジャンプを連発していましたが、ラージでは競っていました。
シビアな戦いの中で、銀メダルという結果は素晴らしいと思います。また、ノーマルヒルで「金を取り損ねてから」
団体戦などで心配なジャンプを見せていた中で、修正して試合に臨み、良い結果を出しました。
精神的な強さを垣間見ることもできました。
今季は残り、ノーマルヒルが3試合とラージヒルの1試合。
この世界選手権で金メダルを取れなかったKramarが、どんな仕上がりを見せてくるのかにもよりますが
久しぶりにクリスタルトロフィーを掲げる姿をみることができそうです。
スーツの性能とジャンプの相性
ここに読みに来るぐらい熱心な方々はご存知でしょう。
日本チームが、ジャンプスーツのルールの中でせめぎ合っていたことを。
おそらく、この世界選手権で新しいスーツが2着届きました。
1着が個人NHで着用していたブルーのスーツ。
もう1着が女子団体戦で着用したホワイトのスーツです。もしかしたら、こっちは違うタイミングで届いたスーツかもしれません。
関係者が「自信作」と豪語していたブルーのスーツ。高梨沙羅にはイマイチ、アジャストしきらなかったみたいです。
個人ノーマルヒルのインタビューの中で
思っていたより後半伸びていかず、テレマーク姿勢をとるのが難しかった
という旨のコメントを聞きました。
このジャンプ、ややタイミングが早くて推進力がなかったのかと思いました。
しかし、追い風傾向を考えても明らかに窮屈に着地しています。
この日の1本目は、むしろ完璧なジャンプでありながら、窮屈に着地していました。
高梨沙羅自身も異変に気付いたのか、次の女子団体戦ではホワイトのスーツ。
混合団体戦では、W杯で連勝を重ねたブラックのスーツで出場しました。
女子団体のジャンプは散々でしたが、混合団体では良いジャンプをしていました。
そして、ラージヒルではブラックのスーツで出場し会心のジャンプを決めました。
もしも、ブラックのスーツで個人ノーマルヒルに出場していたら金メダルを取れたかもしれません。
ブルーのスーツはともかく、ホワイトのスーツは明らかに、沙羅のジャンプと合っておらず、競技力を落とさせるのがよく見えました。
それだけ、ジャンプスーツがシビアであるとともに
良かれと改良したスーツが「自分のジャンプと合わない」事は多々あります。
この4試合を見ていて、メダルの色に直結するという印象を見て取れました。
世界選手権という大舞台で、多くのスーツを使い、試行錯誤をしていた高梨沙羅。
肝が据わっているなと、個人的には思いました。
こういった試行錯誤が、オリンピックの金メダルにつながることは間違い無いでしょう。
そう言った面も含めて「収穫」だったのではないでしょうか。
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