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#48 『世界のニュースを日本人は何も知らない5』ー谷本真由美著を読んでみました

May_Roma めいろまさんこと谷本さん、Xでフォローはしていないものの、おすすめとして表示されるとポストを読んだことはありました。リンク先のポスト、とても興味深い内容で最後まで読み進めました。最後に、ご著書のリンク先があり、誘導に乗って購入・拝読した次第です。

このリンク先から始まるポストの二つ目に

「俺たち黒人は俺たちの宗教がないんだよ。キリスト教はあんだけど、俺たちの先祖じゃないからな。何の宗教だかわからないんだよ」

めいろまさんのX投稿

博識の方々には認識されている事なのかと思いますが、お恥ずかしながらこの文章を読むまで、その事について気にかけたことがありませんでした。このツイートをした谷本さんのご著書、5だけでも読んでみよう、読んでみたい、と思って購入しました。

これまでのポストでも感じていたことですが、文章が巧みで、ついつい読み進めたくなり、一気に読んでしまいました。

「イスラエル・ハマス戦争」を日本人は何も知らない

ガザ地区=足立区
現在のイスラエル地域=埼玉、神奈川、千葉、東京23区
エルサレム=蒲田

地理を日本の地名に置き換え、歴史的経緯を今風の言葉遣いで臨場感を持って説明くださっています。NHKの番組やちきりんさんのVoicyで、噛み砕いた説明に触れてきましたが、これまでを深さ1CMとすると2CMくらいに一歩踏み込んで理解できた気がします。

約2000年前、ユダヤ戦争の頃から土地を失って流浪の民となり、どこに行っても迫害され続けた人々ユダヤ民俗。シオニズム運動により、各地のユダヤ人がイスラエルへ向かったこと辺りは、何となく理解していました。

著作の中で谷本さんのご友人を例に、イスラエルで暮らす選択をすると兵役があることから、そのまま各地に止まった(著作の中では旧ソ連・ロシア)方を紹介頂くまでは、各国にユダヤ人の方がいらっしゃる事は認識しつつも、踏み込んで考えた事はありませんでした。

産まれた時から日本の国民で、徴兵制が無いことの有難さを大切に思って行こうと思いました。

イギリスの二枚舌についても狡いな、酷いな、程度に軽々しく捉えていましたが、イギリスは寛容でユダヤ人の方々が暮らし易いと書かれている所を読み、何事も少しでも多面的な情報に触れてから、自分なりに考えてみる事の必要性に今更ながら気づきました。

厳格なユダヤ教の信者は、流浪の民となったのは神が決めた事としてシオニズム運動に反対しているそうです。この点にもあまり意識が向いていませんでした。

真ん中辺りで落とし所を見つけては、と部外者で中庸派の私は軽々しく思ってしまいますが、実際に首相暗殺も起こっており、真ん中なら良いでしょう、と簡単にはならない。

一朝一夕に解決に向かう事は難しい事は理解しますが、1日でも早く地域の一般の人々が安らかに暮らせる様に願います。

イスラエルはなぜハマスの攻撃を予期出来なかったのか

本著の中で、前英国情報局秘密情報部長官アレックス・ヤンガーの指摘を2つ紹介くださっています。

ひとつは、想像力の不足。ハマスのガザ地区への脅威が沈静化していると仮定し、油断していた。これを正常化バイアスと説明されて、初めて正常化バイアスの恐ろしさが理解できた気がします。楽観主義で何とかなる、と思いがちなので、ある程度の備えが必要だと改めて分かった気がします。

ふたつめは、構造上の問題。デジタル機器への依存を警鐘し、技術は人間の洞察と並行する事で力が発揮出来ると。兆候は確認出来たはずが見落とされた事が後からは分かると。そして、ハマス側はデジタル機器は使用せず、口頭・紙・ジェスチャー等原始的な手法を活用していた事から、兆候がイスラエル側に漏れなかったと。

確かに専門家の仰る通り、だと思います。素人的私の言葉で表すなら、追われる側より、追う側の必死さの方が勝るよね、です。

イスラエル側は兵役があるとはいえ、暮らしはそれなりに快適のように拝察しますし、そうなると、どうしても敏感さは薄らぎますよね。

ルッキズム 海外の方が100倍ひどかった

婉曲的な表現が求められる昨今ですが、ルッキズムについて谷本さんの本領発揮で、巧妙にブラックを避けつつズバッと書いてくださっています。

日本は能力・内面も評価に影響するが、海外では外見は評価から外せない、という趣旨の論調で、具体的な説明を読むと、確かにね、と思うところは多かったです。

日本の政治家は男性の見た目、女性のファッションとも微妙な方が多いとのご指摘。兼ねてより、欧米の政治家やそれに類する方のファッションセンスが素晴らしいな、と感じてきたので、ここの部分のご指摘は特にツボでした。

この辺りについて、ルッキズムという視点で見た事がなく、欧米で要職に就いている方は、頭脳良し更にセンス良しで凄いな、と感心して拝見していました。

木下斉さんの日本はニセモノ(合皮の椅子の座面など)が氾濫している、子供の頃からホンモノに触れていなければセンスが磨かれない、という言説を聞きながら、そういう面は確かにありそうかも、と思わざるを得ません。

個人的には、着物の色や模様の組み合わせの妙は、日本人のセンス流石、と思っております。どれだけ触れたかの時間も影響するかと思うので、洋服のセンス、特に要職についている方のセンスは、これからどんどん日本の方も磨かれてくるはず、と考えています。

海外では飛行機内の犬の屁が臭すぎ航空会社を訴える

今年2024年のお正月に羽田空港で発生した飛行機事故。当時、貨物室で預かっていた乗客のペット2件救出ができなかったことから、ペット機内持ち込みについて話題沸騰していましたが、今、その話題を耳にしないのはわたしだけでしょうか?

こちらの著書の中では、パリからシンガポールに向かう便の出来事が紹介されています。プレミアムエコノミーシートを予約したご夫妻の隣席に、犬を連れて方が着座。その犬の「鼻をすする音」「おならの異臭」に我慢が出来ない隣席ご夫妻は、提案された座席に移動。その後航空会社を相手に争い、旅行券を受け取ったそう。

こちらの具体例以外にも、様々な迷惑な方によるトラブルが続出しているそうです。著作の中では航空会社側に様々な対策が必要ということで、この件は終わっています。

この箇所を読み、座席サイズについて持論を述べたくなりました。

私は小柄で痩せ型です。

昭和の頃より、平均的に身長・体重とも増えて特に大柄な男性が目立つように感じています。特に在来線では、臨席に大きな男性が着座されると厚みに差があり、肩・腕に乗られてしまう状態になります。先日、新幹線で久しぶりに、同じ様な体格の女性がお隣でした。そうすると、視野に入らず全く圧迫感を感じませんでした。

座席の規格を現代の男性に合わせたサイズにしていただけたら、と常々思ってきました。もちろん、お互いに相手を思いやって、気遣うことで回避できることもありますが、大きい体を縮めることは出来ませんし、海外訪日客の増加が話題となる昨今、日本人に加えて海外の方の体格と座席サイズもあっていないように思うのですが。。。何とかならないものでしょうか、繰り返しですが、小柄な人々へ甚大な皺寄せが起こっています。。

日本人が意識していない日本の学校のすばらしさ

英国人とめいろまさんとの間に生まれたお子さん、みにろま君。英国でクラス小学校一年生が、めいろまさんご実家近くの公立小学校に体験入学をされた事を綴ってくださっています。

日本の学校生活を動画やアニメで見ていたそうで、日本の学校に行くことが夢だったそうで、夢破れることなく、想像を超える素晴らしさの体験が体験でき、先生の対応、クラスメイトの親切さを、具体的に説明くださっています。

クラスでトカゲを飼育し、可愛がって大事にしていたそうですが、英国では小動物や爬虫類を飼うことが無い(学校でということでしょうか?)上に、痛ぶって遊ぶ子も多いそうです。私の小学校時代にも、教室で虫をカゴに入れて飼育していたので、特別なこととは思いませんでしたが、国によって違いがある事を初めて知りました。

日本人はマナーや共感性があるそうです。日本の子供はのびのびしていない、とか、良い子、とか言われがちですが、良い点は素直に良い、と受け取っても良いように改めて感じました。

これまで本を読んでも読みっぱなしでしたが、ジブン株式会社経営の大切な要素、学び、として読んだ本の内容を少しでも定着させられるよう、読了した著作について書いていこうと思います。










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