僕がお菓子を持つ理由
後輩たちは小腹が空いたり甘いものが欲しくなると僕に何か持ってないか訊いてくる。
皆、僕が何かしらお菓子を持っているのを知っているから。
前に残業してた時、先輩にチョコをあげると、皆にあげれるくらい沢山、お菓子を持ってるとお金大変じゃないの?と、訊かれたので先輩にだけいつもお菓子を持っている理由を話した。
以前、いた部署の先輩たちは我の強い人が多く先輩同士で対立することが多かった。
部内の空気が悪くなったと感じたので流れが変わるかもと、気付かない振りして持ってたお菓子を配って回ったら、その流れが変わったことがあり、
『これだ!』
と、思ったのがお菓子を常に持つようになったきっかけ。
『甘いものって甘いものが好きな人にあげると笑顔になるし、苦手な人に渡しても苦笑いって、笑顔になるんです。
人間、怒ってる最中に笑っちゃうと、その後、同じレベルまで怒りを回復させるのが難しくなるので冷静さを取り戻せる。
仕事のことで考えが煮詰まってる時とかだと、お菓子を食べたり笑うことで流れを切って仕切り直しが出来るんです。
今日はどんなお菓子持ってるの?って、仕事と関係ない話をすることでも切り替えることが出来るし。
笑うとネガティブな状態を一旦、仕切り直して流れを変えるポイントを作れるので、そのアイテムとしてお菓子を持ってます』
こう理由を話した。
理由を聞いた先輩は、
「私はそこまで他人に気を使えない」
と、言ってきた。
単純にお菓子好き・甘党なんだと思っていたと。
自分では周りに気を遣ってるつもりはなく、職場の空気が悪くなったりするのが嫌なだけ。
このやり方は、あくまでも僕の勝手な持論を基にしてるので、どこでも通用する訳ではない。
けど、少なくともウチの職場では通用する。
通用するなら使わないともったいない。だから使う。
数百円のお菓子で悪い空気から脱することが出来るなら安いもの。
なので、僕はこれからもお菓子を持ち続ける。