美人3姉妹、それぞれのキャラ
ちいちゃんの娘である姫、桜、楓の三姉妹は
子猫のようなあどけなさと
ブランドキャットさながらの品を備えていることから、
それぞれ熱烈なご贔屓さんを抱えている。
三姉妹の長女的存在の姫は、しっかり者で利発。
人間以上のコミュニケーション力と、
人の感情の浮き沈みを察知する能力に長けていて、
悩みを抱えているかのように境内を歩いていると
絶妙なタイミングで登場し、
全身全霊で癒しを提供してくれる。
それはまるで予約の取れないセラピストのように。
次女的存在の桜は甘え上手で、実は、ネズミ狩りの名手。
本殿周辺にいるねこ男子三人組(ハク、ポポ、マリン)も
桜の狩猟センスには一目置いており、
桜の狩りが始まると、髭を押っ立てながらソワソワ、ソワソワ。
ねこ男子三人組の羨望のまなざしをバックに、
颯爽と現れる桜。
その口には、時には子ねずみ、時には大ねずみ、
時には己よりも大きな鳩をくわえていることも。
この日は、捕らえた大ねずさんを適度に弄び、
気が済むとあっけなくポイッ。
桜とねずさんのお戯れを指をくわえて眺めていた
兄さま方(ハク、ポポ、マリン)に何の未練もなくお譲りする。
それを、我先に飛び出しておこぼれ頂戴するのは、
たいてい、ねこ男子三人組の兄貴分ハクで、
キャッチした大ねずさんと共におみくじ小屋の裏手にしけ込み
ボリボリ音を立てながらモグモグタイム。
これらは主に暖かい季節の風物詩で、年に4、5回……、
いや、10回以上はあったはず!
せっかく捕らえたご馳走をハクに譲って
桜はお腹空かないの?
そこは心配ご無用!
❝桜ファンの会❞を代表する「本日の面会人」が持参する
スペシャリテの方がお口には合うのですから。
末っ子的存在の楓は、パパねこのキジトラ柄を強く受け継ぎ
姉様たちのような白毛は入っていない。
体系は姉様方同様小さめでいたずらっ子のような目をしている。
警戒心の強さからか、楓が人前に登場するときは必ず
キキ(♂)とプッチ(♂)の2兄貴キャットを
従えてくることが多い。
まるでホイットニーの警護をするケビンコスナーのように
キキとプッチがしっかり脇を固めている。
ある日、プッチとキキは境内にいるのに
楓の姿はない、そんな日があった。
大鳥居の周辺を見渡していると、夕日を背に、
楓が神社正面の階段を駆け上がってきた。
口に何かをくわえながら、ルンルンな足取りで。
口にくわえているのは、もちろんねずさん。
ねずさんを一瞬リリースした楓は
こちらに向かって「みゃおう、みゃおう」と大声を張り上げる。
狩りの成果を自慢しているのか、腹減りのアピールなのか。
慌てて楓の好物たちを皿に盛り合わせて差し出すと
ねずさんを片手で抑え込みながらご飯を実食。
もちろん、食後にねずさんも完食。
楓は小柄なわりに大食漢の肉食派女子で
その豪快な食べっぷりは、
テレ東の『大食い王決定戦』からオファーがきても
おかしくないほど。
そして、人間に迎合しないマイペースな生き方に、
多くの女子が共感、虜にしている。
特に酸いも甘いも嚙み分けた従心の頃のマダムに
熱く、熱く、支持されている。
ただし、警戒心の強さから、仲良くなれるまでは
その姿すら拝むことはできない。
逆に、一度、彼女の信用を勝ち得ることができたなら、
腹心の友になれるかもしれない。
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