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人気があるコンテンツとは

1.はじめに

ある特定のマンガ、テレビ番組、音楽、映画などのコンテンツに「人気がある」というのはどういうことなのかを私なりに説明してみようと思い、文章を書いてみました。

一言で説明すると、「人気があるコンテンツ」とは、「関心がある人たちの数が多く、支持する側の割合が高いコンテンツ」です。

よろしければ、説明にお付き合いいただけるとうれしいです。


2.支持する側の割合が高い

まず、そもそも特定のコンテンツに「関心がある人たち」がいます。この「関心がある人たち」の割合は、統計をとってみると、そのコンテンツの分野や種類等を問わず、固定支持(コア)層が2割、ライト層が6割、アンチ層が2割いるそうです。

アンチも「関心がある人たち」です。「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無視(無関心)」なので、関心がない人は話題にすらしません。そのコンテンツが大嫌いなアンチは積極的に話題にするので、コア以上にコンテンツについて詳しいことがあります(「おまえ実は好きなんだろ」と言われがちです)。

一方で、ライトは詳しかったり詳しくなかったりでコアやアンチと比べると関心の度合いは低いのですが、コアとアンチのどちらか勢いのある側についてくれます。状況次第でどちら側にもなります。手のひらを返すこともあります。関心があるだけで中立だったりします。

「文野環(にじさんじの野良猫)」というVTuberがいるのですが、配信終わりに必ず「高評価・低評価お願いします」と言っています。教養による知識か、感性が鋭いのか、分かりませんが、頭がいいなと思います。

YouTubeはそもそも関心を持ってもらわないと再生数が全く伸びません。高い評価を得ることよりも、話題になることのほうがコンテンツにとって大事です。

ただ、注意すべきなのは、アンチ側につくライトの割合が高くなりすぎると、コンテンツが死ぬことです。ヘイトを集めすぎてしまい、現実的には嫌がらせ、誹謗中傷等により、満足な活動ができなくなると思います(人はそこまで強くありません。周りが敵だらけに思えてくるのでもたないです)。
またヘイトを集めすぎると、強力な支持層であるコアでも関心が低下してライトになったり、関心を失ってコンテンツから離れてしまいます。

そのため、ヘイトが高まってきた段階での「ヘイト管理」が重要になります。実際によく使われている手法は「謝罪会見」と「謹慎処分」だと私は見ています(自己愛が強くエラい人ほど、これが中々できません)。

アンチにはいくらアピールしてもコア側にはついてくれません。
一方で、コアはいくら叩かれようとブレずに支持します(そのせいでアンチ側からは「信者」呼ばわりされることもあります)。

もっとも、アンチとコアだけでは決着がつきません。6割の多数派であるライトがどちら側につくかによって、そのコンテンツの枠内での人気・不人気が決まります。

では、ライトをコア側についてもらうには
どうすればよいでしょうか?

大事なのは「コンテンツの魅力を色々な形でポジティブにアピールし続けること」と「アンチを相手にしないこと」だと思います。

「アンチを相手にしないこと」が大事で、アンチと対話を試みてもアンチは折れないので無駄です。
また、アンチを攻撃することは絶対にしてはいけません。攻撃はアンチに勢いを与える(燃料投下)だけでなく、アンチ側についているライトまで攻撃してしまう危険があります。ライトは一時的にはアンチ側でも、状況次第でコア側についてくれるので、手を変え品を変えポジティブな情報をライトに届くように発信し続けることが大事になります。

私はこれを「情報戦」と呼んでいます。
アンチに勢いがある場合、劣勢なコアは心が折れそうになるかもしれませんが、興味を持ったライトが戦況を見守っているので、メゲずにそのコンテンツが持つ素敵な魅力や素晴らしい情報を色々な形で宣伝してください。

最初は「検索してはいけない言葉」で「生首」と言われていたイラストだった「ゆっくり霊夢」が、今では人気実況・解説動画です(ボイスをつけた人は天才だと思います。音程をとり歌い出したときは最高でした)。
見せ方次第で評価をガラっと変えてくれる柔軟性をライトは持っています。
なお、ライトは受け身であるとは限らず、積極的にコア活動やアンチ活動に取り組む人もいます。


3.関心がある人たちの数が多い

次に、「関心がある人たち」の数が多いことがそのコンテンツの枠を超えて人気を得るために必要です。

「関心がある」とは、そのコンテンツに興味を持ったり、関係する情報を自分で集めているような心理状態です。要するに、「関心がある人」とは、そのコンテンツが「気になる人」です。
関心のある人が増えれば、割合に応じてコアやアンチの人数が増えます。

では、コンテンツに「関心がある人たち」を
どうすれば増やせるのでしょうか?

大事なのは「そのコンテンツが持つ色々な可能性を探ること」と「コアが寛容であること」だと思います。

「コアが寛容であること」が大事で、コアが「原理主義者」で排他的な言動をする場合、「関心がある人たち」は増えませんし、むしろ減ります。
コアが異端を認めないという方針だと、忠誠心が試されるため引き締めにはなり、コア側につくライトの割合は高くなるかもしません。
もっとも、異端を認めないコア(原理主義者)はアンチだけでなく積極的にライトも攻撃するため、関心が低いライトは逃げだします。アンチ等から「あれは宗教」と言われ、近寄りがたいコンテンツになります。いわゆる「閉じたコンテンツ(閉じコン)」です。

「閉じコン」はコンテンツ内に平和をもたらしますが「終わったコンテンツ(終わコン)」の始まりです。平和が一番なら「閉じコン」で良いかもしれませんが、代わりになるコンテンツは世の中にいくらでもあるので、そのコンテンツは「終わコン」になっていきます(どんなコンテンツもいつか終わりがきますが、好きなコンテンツはできるだけ長生きしてもらいたいです)。

「関心がある人たち」が増えれば「情報戦」の激化につながり、コアは対応に追われ大変ですが、コンテンツに活気をもたらします。その活気につられて「関心がある人たち」がさらに増えます。

「情報戦」に勝つ(関心を持ったライトをコア側につける)には、「そのコンテンツの魅力を色々な形でポジティブにアピールすること」が必要です。「色々な形でアピール」するには「そのコンテンツが持つ色々な可能性を探ること」が不可欠です。

色々な可能性を発見して発信する「開かれたコンテンツ」であることで、世の中の関心を集めてください(ぜひ話題になってください)。

なお、アンチも積極的にそのコンテンツを話題にしてくれるので、「関心がある人たち」を増やすという点では役立つ存在です。
ただし「情報戦」に負ける(アンチ側につくライトの割合が高い状態で安定する)と、最終的には「関心がある人たち」の数が急激に減ることになります。
逆に言うと、アンチのおかげで「関心がある人たち」が増えている段階は、「情報戦」の真っ只中であり、コアにも逆転勝ちする可能性があります(「ピンチはチャンス」です)。私は番狂わせが好きです。敗色濃厚な者が一矢報いたり、世紀の逆転劇を起こすところを私は見たいです。
コンテンツが人気であり続けるには、「情報戦」に勝ち続けることが必要です。


4.まとめ

以上のとおり、うまく説明できたか分かりませんが、「人気があるコンテンツ」とは、関心がある人が多くて、その関心がある人たちの中で支持されている割合が高いコンテンツです。

あえて抽象的な説明をしましたが、読む人によっては「鬼滅の刃」とか具体的に思い浮かべるものが色々あると思います。ゲームを例にすると、コンテンツを「ゲームそのもの」で想像した人もいるでしょうし、「ゲーム内に登場するキャラクター」で想像した人もいると思います。

見出し画像をお台場で撮影したガンダムにしました。「ガンダム」というコンテンツは本当に息が長いし、老若男女から支持を集めるコンテンツです。
私は幼い頃「武者ガンダム」が好きでプラモを集めていましたが、「武者ガンダム」からガンダムシリーズ本編(宇宙世紀とアナザー)を知ったと思います。
三頭身のガンダム(SDガンダム)を武者姿にしたという発想がすごいだけでなく、プラモにはマンガがついてましたが、「武者ガンダム」は話すことができます。ガンダムは本編だとパイロットが乗る戦闘機ですが、「武者ガンダム」は「きかんしゃトーマス」みたいに意思を持ったキャラクターです。

なお、コンテンツが「迷惑系YouTuber」である場合を想像してもらうと分かりやすいですが、コアが良い立場で、アンチが悪い立場で、ライトがいいかげんな立場であるとは限りません。
コアが正義でアンチは悪なのではなく、コアもアンチもそのコンテンツに非常に強い関心を持っていますが、方向性が全く正反対なのです。

現象としてコア・ライト・アンチには2対6対2の比率があることを知っていると、自分がそのコンテンツに対してどの層にいて「情報戦」の中でどうすればよいのかが分かります。

また、世の中のコンテンツには必ずアンチとコアが2割ずつ存在すると知っていることで、自分の気持ちが楽になる場合もあるのではないかと思います。

コンテンツの作り手がミスをおかして「情報戦」に悪影響を与えたり、アンチに耐えられず自ら死を選ぶことがあります。
作り手が「終わコン」を自覚しコンテンツを続けることを辞める勇気も時には必要ですが、そのコンテンツとしての魅力をいつもポジティブにアピールしているコアが必ずいます。批判するアンチ側に目がいきがちですが、支えてくれているコアに目を向けて必死に耐えていれば、いつか好転する時が訪れると思います。

「終わコン」になりかねないほどの作り手の大失態があった場合、ヘイトを抑えて平和を得るために、一時的に「閉じコン」化するのも一つの手段です。
ただし、人気を獲得しコンテンツを拡大させたいのであれば、「開かれたコンテンツ」として「情報戦」に勝つことが必要だと考えます。

まとめると、そのコンテンツについて知っている人気になる人好きな人支持する人を増やしていくことで、「人気がある」コンテンツになります。
「知っている人」が少ないコンテンツは、人気が「狭い」です。
「気になる人」「好きな人」が少ないコンテンツは、人気が「細い」です。
「支持する人」が少ないコンテンツは、人気が「弱い」です。
自分の好きなコンテンツは長生きしてほしいので、広く・太く・強く「人気がある」コンテンツであってほしいです。


この文章が、読んでいただいた方の考えや行動の手助けになることがあれば幸いです。

長文になりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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