見出し画像

トラブルが起きても必ず笑い話になる。旅好きの社員が語る「忘れられない旅」

「忘れられない旅は?」
と聞かれたら、どんな思い出が浮かびますか?

そこでしか見られない美しい景色、おいしいご飯、お世話になった人の顔など、世界は広く、思い出もさまざまです。

旅好きが集まるJTBグループ社員が「忘れられない旅」のエピソードを語る、本企画。第4回目に登場するのは、よく一緒に旅をするという友本有香とももとゆか阿部奈々あべななです。

2人は長期休みを合わせて海外旅行に出かけるほどの仲良し。一緒に旅行をするようになったきっかけや旅の思い出を聞きました。

友本有香(とももとゆか)
2020年入社。蒲田店にて勤務。最近はリゾートや島にハマっており、国内だと沖縄の小浜島、奄美大島、宮古島の雰囲気がお気に入り。休日は友人とカフェで近況報告をすることが一番の楽しみ。
阿部奈々(あべなな)
2020年入社。JTBツーリズムビジネスカレッジを卒業後、大井町イトーヨーカドー店にて勤務。リゾート方面を得意としており、先日も社内研修でモルディブへ行ったほど。休日は飼い犬の散歩や友達との岩盤浴を楽しむ傍ら、野球好きの一面も。

一緒にコロナ禍を過ごしたことから生まれた絆

――2人は同期の中でも特に仲が良く、よく一緒に旅に出かけていると聞きました。まずは、2人の出会いを教えてください。

友本:今は2人とも別の店舗で働いているのですが、入社から3年目までは新型コロナウイルスの影響で、店頭業務だけでなくさまざまな仕事を掛け持ちしていました。2020年の夏ごろ、たまたま同じ業務を担当することになり、そのときに阿部さんと帰り道が一緒だったんです。

阿部:2人とも笑いのツボが浅いので、くだらないことで笑ってばかりで(笑)。すぐに意気投合して、そこから毎日連絡を取り合うようになりました。「今日、めっちゃ忙しかった〜」とか仕事で大変だったことも共有して「私たちよく頑張ってるよ!」って励まし合って過ごしてきましたね。

友本:いわゆる"コロナ禍入社"で、いざ入社して「これからがんばるぞ!」というタイミングで緊急事態宣言が発令されてしまって。入社後の数年間は正直心が折れそうになることもありました。

もともと2人とも店舗での接客がしたくてJTBに入社したんです。でも最初は業務が流動的だったし、この先、旅行業界がどうなるかもわからず、不安も大きかったんです。そんなとき、笑えることも大変なことも全て共有できる阿部さんの存在にとても救われました

阿部:「2人なら乗り越えられる」というのが私たちの合言葉ですね。実は私、専門学校卒なので同期より2歳年下なんです。だから最初は緊張していて「大人しくしていよう」と心がけていたんですよね。でも、そんなときに友本さんがすごく優しく話しかけてくれて、とても安心したのを覚えています。

友本:最初、敬語だったもんね(笑)。

阿部:そうそう(笑)。「同期なんだから敬語じゃなくていいよ〜」って言ってくれて、気持ちが楽になりました。私と友本さんを含む同期5人でも何度か旅行をしていて、今でも仲良しです。コロナ禍は不安も大きかったけど、そのぶん同期との絆は強いと思います。

旅の一番の目的は「2人で楽しく過ごすこと」

――2人旅をするようになったのは、何がきっかけだったのですか?

阿部:ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに新しいアトラクションができたということで行きたいね、と。ちょうど桜の見ごろだったので、京都の嵐山のトロッコと合わせて1泊2日で行ったのが初めての2人旅でした。
特別な計画を立てたというよりは、勢いで「行っちゃおう!」と決まった感じで(笑)。その後は2人で長期休暇を合わせてバリ島とハワイに行きました。

友本:会話の流れで「ここに行ってみたい」「これが食べてみたい」という話が出てきて、ふわっと行き先が決まることがほとんどですね。
普段、お客様の旅の計画を立てることが仕事である分、プライベートではあまりギチギチに計画を練るのが好きではなくて。だから、海外旅行でもオプショナルツアーを1日だけ入れて、あとはのんびり過ごすというペースで楽しんでいます。

――2人旅だと片方は予定を詰め込みたいタイプで、もう片方はそうでもない、というような食い違いが起きることもありそうですが…。

阿部:それでいうと、2人とも結構のんびり派だよね(笑)。たぶんお互いあまりこだわりがなくて、2人で楽しく過ごせればそれでいいと思っているから、ぶつかることがないのかもしれません。

この間のハワイは飛行機でほとんど眠れなくて、体調があまり良くなかったんです。ホテルについて「お腹が痛いなあ」と思っていたら、友本さんも「お腹が痛い」って言い出して(笑)。結局、現地ではご飯を食べに外出して、ホテルに戻ってのんびりする、という感じで過ごしました。こんなペースなので、もし片方が活動的なタイプだったらけんかになっていたかもしれませんね(笑)。

友本:そうだね(笑)。強いて言えば、「ご褒美旅」がテーマなのでホテル選びにはこだわっているかもしれません。ホテル内でもプールや飲食店が充実していて、あまり外に出なくても十分に満喫できるようなところを選ぶようにしています。

阿部:あとは「映える写真が撮りたい」っていうのもありますね。ビーチの夕日を背景にして撮ったり、現地でお揃いの服やアクセサリーを買って撮ったり。特に話し合ったことはないけど、なんとなくお互いこだわりたいところが似ているんです。

一緒に共有すれば旅の楽しさは倍増する。2人にとっての「忘れられない旅」

――そんなお2人にとっての「忘れられない旅」を教えてください。

阿部:私はバリ島の「アヤナ リゾート バリ」というホテルが一番印象に残っています。ホテル内に「ロックバー」という素敵なバーがあるんですけど、「支払いは部屋付けにしてくれるだろう」と思って、2人とも財布を持たずに飲んだり食べたりしていたんです。そうしたら「デポジットを預けていないから部屋付けができない」と言われてしまい、「どうしよう」って2人でパニックになって。

世界的に有名なロックバー。270メートルに及ぶ崖のバーからは、壮大なインド洋のパノラマビューを楽しむことができる。

部屋に財布を取りに行くにも、シャトルバスとロープウェイを使うと、往復30分くらいかかりそうだったんです。どちらか1人が行って、どちらかは待つっていうのは不安だったので「どうしても2人で取りに行きたいんです!」って友本さんが一生懸命英語で伝えてくれて。結局ホテルのスタッフさんが部屋まで付いてきてくれました(笑)。今なら笑える思い出ですけど、そのときは本当に焦りましたね。

友本:どうしても2人一緒がよかったんだよね(笑)。拙い英語でしたが、身振り手振りでどうにか伝わってよかったです。

バリ島では有名なブランコに乗って映え写真を撮りました(友本)

私はホノルルで宿泊した「ヒルトン ハワイアン ビレッジ ワイキキ ビーチ リゾート」で花火を見られたことが忘れられません。たまたま空室だったのか角部屋にアップグレードしてくれて、部屋から花火を一望できたんです。予約も阿部さんがしてくれていたので、まるでプロポーズされるんじゃないかってくらいロマンティックな気分でした(笑)。

阿部:まさかアップグレードしてもらえるとは思っていなかったので、「私たちの日頃の行いが良かったんだね」って話したよね(笑)。

――ひとり旅や家族旅行などいろいろな形がありますが、2人で行く旅の魅力はどんなところに感じますか?

阿部:この会社で働いていると、家族や他の友人と行くときは頼られがちなんです。でも、友本さんとなら2人とも旅行の知識があるから、あまり気負わなくても大丈夫という安心感があります。何かトラブルが起きても2人一緒なら必ず笑い話になるし、気を遣わずにいられるのが何より大きいですね。

友本:一緒に時間を共有することで、旅の楽しさが倍増していると思います。日本に帰って日常に戻っても「次の阿部さんとの旅まで仕事を頑張ろう!」という気持ちになれるんです。

阿部:仕事のために休むのではなく「旅に行くために仕事も頑張る!」というマインドはお互い一緒かもしれないですね。

旅立つ直前まで何か仕事のことで悩んでいたとしても、友本さんと旅先でいろんな経験をすることで「まあいっか」と思えるようになる。旅を定期的にすることで、小さなことで悩まなくなった気がします

――次の旅先はもう決まっているんですか?

友本:ずっとオーストラリアのケアンズに行きたいねって話していて。あとヨーロッパにも行きたいんですけど、国際情勢の関係でフライト時間が長くなってしまっているので、行くだけで疲れてしまいそうだなと(笑)。まだ悩んでいるところです。


阿部:近場のリゾートが一番私たちに向いている気がしますね(笑)。

これからも2人で励まし合いながら成長していきたい

――コロナ禍が落ち着き、ようやく店舗の仕事に専念できるようになった今、どのようなところに「やりがい」を感じていますか?

友本:店舗の仕事に一本化できたことで「友本さんにお願いしたい」と指名してくださるお客様が増えてきていることがすごく嬉しいです。自分のお客様を持つことが入社当時からの目標だったので。

阿部:わざわざお土産を買ってきてくれるお客様もいるんです。旅先で私のことを思い出してくれただけでも嬉しいのに、お土産を届けるためだけに店舗まで来てくださるなんて、「本当にこの仕事ができて幸せだな」と感じますね。

友本:私も以前、旅先からポストカードを送ってくださったお客様がいました。とても嬉しかったです!

――お客様もそんなふうに思ってくれるなんて素敵な関係性ですね! そんなお2人の今後の目標はありますか?

友本:お客様とお話しするのが好きなので、まずは目の前の仕事に全力を注ぎたいと思っています。ただ、将来の目標として「お客様の人生に寄り添いたい」という想いがあるんです。学生時代に、幼児教室の先生として子どもたちに勉強を教えていたのですが、長期的に彼らの人生に伴走できることにすごくやりがいを感じていました。

例えば、ウエディングのお客様のその後の家族旅行をお手伝いさせていただくのも素敵ですし、「JTB旅カード(クレジットカード)」などの仕事も、より長期的な視点でお客様の日々の暮らしを豊かにできそうだなあ、と。JTBには本当にさまざまな事業があるので、いろんな可能性を模索していきたいなと思っています。

阿部:私は毎日新しいお客様に新しい旅をご案内する今の仕事がとても好きなので、できるだけ続けていきたいです。

実は私、結構飽き性なところがあるんですよ。だからこそ、日々違う刺激がある今の仕事が向いているんじゃないかなと思っています。ご案内する内容もお客様によって全く異なるので、同じ旅は1つもありません。店舗での経験をたくさん積んで、将来的には「ロイヤルスタッフ※」になることが一番の目標ですね。

※JTB「ロイヤルスタッフ」とは. ホスピタリティー、幅広い業務知識 、特定分野における深い専門性を兼ね備え、社内の厳しい審査を経て認定されるJTB最高峰の資格

――最後にお互いに向けてメッセージをどうぞ!

友本:今は一緒に働く機会はほとんどなくなってしまったけど、たまに研修などで一緒になって阿部さんがお客様対応している姿を見ると「頑張ってるな〜!」って刺激をもらっています。心の底から応援し合える存在に出会えたのは、本当に幸せなことだなって感じますね。

阿部:これからも大変なときには愚痴を聞き合ったり、褒め合ったりしながら一緒に乗り越えていけたら嬉しいです。さっきも言っちゃいましたが、日常の大変なことも、旅行中のトラブルも2人でなら乗り越えられるし、笑い話に変えられる。照れくさいですけど、「これからもよろしくね」というのが一番伝えたいことです(笑)。

友本:うん、こちらこそ!(笑)。

写真: 鍵岡龍門
文:  佐藤伶
編集: 花沢亜衣