私は戦場カメラマンなのだろうか。
カメラは人を変えてしまう。
プロレスが好きだ。
団体にもよるが、基本的に動画撮影はNG。
そのかわり、写真撮影はオッケー!
SNSにアップすると、選手本人から「いいね」がきたりする。
会場で写真を撮る人がいるのは、そういった部分もあるのかもしれない。
私はスマホ撮る写真では満足できず、
一眼レフを購入した。
そして、いい写真が取りたくてリングの近くの席を買うようになった。(近すぎても撮りにくいこともあるが。)
昨日もプロレスを観に行ってきた。
たまに場外乱闘が自分の近くにくることがある。
普通は若手レスラーやスタッフが
「下がって!」
「逃げてください!」
「選手に触れないで!」
などと、お客さんを避難させる。
本当に危ないからだ。
私はどうするか。
逃げない。
「こんなチャンス、めったにない!」
そう思って、バシャバシャとシャッターをきる。
プロレスは戦い。
リングは戦場。
リング外で戦いが起こるなら、そこも戦場。
それを誰が記録するのか?
オレしかいない。
「自分は戦場カメラマンだ!」
そう思いながらバシャバシャとシャッターをきる。
自分の中に、ジャーナリズム精神があったことに驚く。
ただ、それは周りも同じ。
選手にスマホを向ける人々。
ただ、カメラは人を変えてしまう。
私が持っているのは一眼レフである。
「スマホで撮って何になるんだ、クソ画質どもめ!」
「どうせ見返さないだろ!」
「こっちは一眼だ!」
「どけ、一般人ども!」
罵詈雑言のオンパレードだ。
もちろん口に出すことはないが、そのへんのヤジよりひどい。
ただ、本当のファンならどうするか。
写真なんか撮ってないで逃げるべきだ。
場外乱闘の写真は、公式カメラマンや週刊プロレスがいる。
もし巻き込まれて、私がケガをしたら?
レスラーにも団体にも責任はないが、気持ちはよくはないはず。
「自己責任ですよね?」なんて団体に言わせてはいけない。
だからこそ、今一度考えよう。
もし場外乱闘が来たら、
カメラなんかなんか構えてないで逃げろ。
ここは戦場なのだ。