ブランドを作ってみよう①
こんにちは。コンサルティング部の松沢です。
今日は今までの講演の内容ではなく、ブランド作りを実際に体験する機会がありましたのでそれについて書いていきたいと思います。
皆さんは、ルイ・ヴィトンと聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?「高級ブランド」「鞄」「モノグラム」などでしょうか。
多くの消費者はルイ・ヴィトンに対して上記のような「共通認識」を持ちます。ルイ・ヴィトンも、消費者は上記のようなイメージを持っていると認識したうえで様々な施策やマーケティングを実施しており、このような企業と顧客の共通認識を「ブランド」と呼びます。
また、企業が意図して「このようなイメージを持ってもらいたい」と考え、消費者との共通認識をつくり上げることを「ブランディング」と言います。
では、「日本生産性本部」と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?「日本生産性本部の経営コンサルティング」と聞いてどのようなイメージを持たれますか?
「付加価値創出には欠かせないパートナー」「会社の成長だけでなく、働く人のウェルビーイングまで考えてくれる」そうありたいと願っています。
我々は現在、そのようなイメージを持っていただけるように「ブランディング」に取り組んでいますが、以前はこのイメージが曖昧でした。
今回は、我々がデジタル戦略を考えるにあたり、顧客とのあるべき関係をメッセージ化したプロセスを示すことを通じて、ブランディングの方法について書いていきます。
① あるべき姿を決める
ブランディングに取り組む前に、「どのような状態になっていたいか≒あるべき姿」がなければ方向性が定まりません。
まずは、あるべき姿を定めました。
日本生産性本部 コンサルティング部では、あるべき姿を
『ストーリーとしてサービスを提供し、クライアントの生産性向上とウェルビーイングを実現させる』
と定義しました。
これを実現するためにブランディングを実施していきます。
② 顧客とのあるべき関係性を決める
続いて、上記①を基に、顧客とどのような関係性であるべきかを決めていきます。現状分析や、競合他社がどのような関係性を目指しているか等を調査しながら議論を重ね、
企業と共に、企業の成長と働く人のウェルビーイングの連動を目指す協働体
と決めました。
③ ブランドピラミッドを作成する
ブランドピラミッド*をご存知でしょうか。
あるべき姿を意識しながら自分たちの機能的価値を洗い出し(合理的属性)、顧客に提供したい価値や顧客に体験してほしい感情を想像します(情緒的ベネフィット)。
次に、組織を人格化した際の性格や印象(ブランドパーソナリティ)を考え、それを対外的に発信していくメッセージとしてポジショニングステートメント**に落とします。
最後に全てを統合して、本質的な価値は何か(ブランド・エッセンス)を考え、ピラミッドが完成します。
私は初めてこのピラミッド作成を体験し、かなり時間をかけて考えました。改めて自分の組織のことを見つめなおす大変良い機会になると思います。
議論を重ね、コンサルティング部として出来上がったブランドピラミッドが下図です。
「ブランド・アイデンティティ*」の概念に基づいて、我々は「古臭い」や「理屈っぽい」というイメージを持たれやすいと仮定して、
「一貫した」「有能な」にシフトすることを考えます。そのためには、対角線上の「先進的な」「楽天的な」を想起させるメッセージが有効となるため、メッセージにはそれらの要素を盛り込みました。
そして、「あるべき顧客との関係性」を目指して、ポジショニングステートメントを対外的に打ち出していくことがその後のブランディング施策となります。
これをどのように打ち出していくのか、具体的な施策については次回、お伝えいたします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?