不安ではあるけど、それもありかぁ。
※今回も不眠症の話です。
私は5年ほど前からメンタルクリニックに通っている。
通い始めた理由はパニック発作と過呼吸。
当時、私には部署内異動の話が出ていた。
その当時の私はパート社員で時給労働者。基本的に契約更新前提の雇用ではあったが、非正規労働者であることには変わりがない。
その私に上司が要求したのは、
・残業をしなくて済むように業務体制を整えろ
(サブリーダーとして強制異動させられたチームが人手不足で、毎日のように残業していたから)
・業務マニュアルを作成しろ
(全社挙げての一大事業に絡み、多岐に渡る業務のマニュアルを私1人で作成しろ)
・尚且つ、業務も行え
(マニュアル作成担当者は通常業務から外れて、マニュアル作成に集中することになっていた)
は?
である。
これら全てをパートにやれというのである。
当然のように私は怒ったし、上司に対して改善要求も行った。何度も何度も行ったが改善はされずに数年が過ぎた。
その間、正社員である上司(課長、係長、チームリーダー)は毎日毎日残業している私を尻目に「ごめんね~」と言いながら定時退社していた。
本当に今思い出しても腸が煮えくり返る日々だった。
そして、その状況から解放され、こらからはのんびりやらせてもらおうと思っていた矢先に異動命令が出た。またしても「は?」である。
私は猛烈に怒った。
当然のように抗議もした。
だが結局、異動が覆ることもなく、全く未経験の畑違いの業務の担当部署へと異動になった。
その結果、悲しくもないのに気を抜くと仕事中に涙が出そうになる。
急に動悸が始まり、息苦しくなる。
呼吸が浅く、激しくなる。
頭の中が混乱し、自分が今何を考えているのかわからなくなる、
等の症状が出始めた。
そんな状況の中、ダメ押しのようにプライベートでもトラブルが発生した。
その結果がパニック発作と過呼吸だった。
そしてメンタルクリニック通いが始まったのだった。
※
周囲の同僚や家族、友人に「寝付けない時どうしてる?」と聞きまくっていたある日、久しぶりに顔を合わせた同僚Aさんにも「あのさあ、寝付けない時ってある?」と挨拶代わりのように聞いてみた。
Aさんは4つ下の女性で、彼女もまた不定期ではあるがメンタルクリニックに通っていた。その彼女に「最初は早朝覚醒で困っていたら、今度は寝付けなくなって精神的にまいっちゃって」と相談したところ、こんな会話になった。
「〇〇さん、ロラゼパム知ってますよね?私も眠れない時期に主治医に相談したら、ロラゼパムが睡眠薬の代わりになるから飲んでみたらって言われましたよ。(ロラゼパム)持ってますよね?」
「持ってるよ。アレ、睡眠薬の代わりになるの?」
「なるみたいですよ。気持ちを落ち着ける作用があるから、緊張が解れて眠りやすくなるって」
「ほー」
ロラゼパムという薬は「不安や緊張を落ち着ける薬」で抗不安薬の1つである。1日3回とか定期的に服薬する以外に頓服(必要な時に飲む)でも使える薬で、私はメンタルが不安定になった時や不安感が強くなって動悸が酷くなった時に頓服で飲んでいる。なので、常に持ち歩いている薬だ。
その薬がAさんの主治医曰く、睡眠薬の代わりにもなるという。
ロラゼパムは副作用の1つに眠気がある。
私の場合だが、連続服用していた頃、眠くて眠くて仕事にならなくなり困ったことがあった。睡眠薬の代わりになるというのは副作用を利用して、ということだろうか。
「睡眠薬の代わりになるといっても、ロラゼパムって依存性があるじゃん。毎晩飲んで止められなくなると怖いんだけど」
「よく依存性のこと言われますど、睡眠薬の代わりに飲む程度なら、そんなに依存性気にしなくていいみたいですよ」
「うーん…」
ロラゼパムは即効性のある薬で大変重宝している。
でも連日服用はできれば避けたい。調子が悪い時でも、できるだけ飲まないように心掛けていた。
しかし、今の眠れない状況がこのまま続くことを考えると憂鬱で仕方ない。
ロラゼパムを飲むことで眠れるのであれば、今は眠ることを優先すべきなのでは?
「じゃあ、飲んでみようかなあ」
「そうですよ、試しに飲んでみましょうよ。依存性より眠ることの方が優先ですよ」
「だよなー」
と、そこまで会話してAさんとは別れた。
その夜、ネットで改めてロラゼパムの効果をネットで検索してみたところ、「副作用で現れる眠気を逆手にとって、睡眠の安定のために使われることがある」という記述を見つけた。
なる程。
それならば、布団に入る前にロラゼパムを飲んでみるか。
そう決断し、その夜から就寝前にロラゼパムを飲み始めてみたのだった。
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