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美容の損得分岐点

ここ最近、量販店の化粧品コーナーに行くと、
コフレドールやAUBE、freeplusといった、
カネボウや花王などの国内有名メーカー中堅価格帯ブランドの終売が目立ちます。

それらは、
化粧品に対する期待感を支えてきたブランドだったので、
終わるのかー、と寂寥感があります。


化粧品には強い魅力があり、
それは最近の男性陣の、
必要性の枠を超える参入を見ても、間違いないと思います。

思えば、
長くテレビのCMの華は、
新作化粧品を纏う美しい女優さん達だった。

美容雑誌のVoCEを見てニッチだと思ったのはもう四半世紀も前で、次々と後続雑誌も出た。

口コミサイトも定着し、
美容系ユーチューバーの台頭もすごい。

当たると大きい利益を産むという業界の、
思い返せば、なんとまあ華やかで目まぐるしい足取りですが、

個々人でも、色んなポイントで、
化粧品に対する期待感や、気持ちを、
記憶として持っていると思います。



昔の中堅ドメスティックブランドコスメは、
「これさえ買えば、イケるんじゃないか」
という期待感に満ちたものであったと思うのですが、

私個人は、
残念ながら自分自身が、
その数千円のコスメに見合うように思えませんでした。

秘書の時は、
社長の無茶の為に下げる頭についた顔は、
多少手をかけておかないと失礼だろうと思った。

大企業では、
周りの皆さんがおしゃれで、
浮くのもどうかという、
必要にも駆られていた。


それなりに焦りはありつつも、
リップ1つで全てがなんとかなるとか、とても思えなくて、
「そこだけでもなあ。
 とはいえ、あれもこれもは無理だし」
と、及び腰で、
いわばプチプラ派のはしりでした。

今になって考えると、
そんな可愛げのない事を思わず、
「上原多香子(のファンデ)だし!」
くらいの勢いで、ご機嫌に生きてた方が
断然良かった気はします。

ただしかし、私個人の、
化粧でなんとかなる年を超えた総括としては、

自分がメイクをする理由と照らし合わせて、
あまり無駄はなかったか、という、
納得感があります。

もちろん、
自分のキレイさが足りないことで、
チャンスを逃しているような気になる時は、
正直大いにありました。

でもあくまでそういうメンタルで化粧している者は、
結局損得なので、

得さえあれば良いのではなく、
損が込むのがダメなんですよ。

身内に天然の美形が点在していた事で、
多少盛れてもそもそも違う、
という事を、
昭和の子にしてはきちんと認識していたのは、幸いだったのかもしれません。

化粧で良くなる上げ幅と、期待感が見合わないと辛い。

そこを意識し、
テクニックを磨く努力も含めて、
抑え抑えやりつつも、

そこまで完全放棄もしないで済み、
それなりにワクワクもしていられた。

なにかの損益分岐点をちょうどキープしながら
来られた気がしています。


終売の話に立ち戻ると、
コンセプトとかを把握したブランドがなくなるのは寂しいことですが、

ビジネス上の判断として、
どこかでテールを切る分岐点があるのは必然。

私自身も、そういう判断をする時が来るかもしれないですが、

もうちょい先かな、という認識の元、
急激な見た目の落ち込みで、
マイ損益のバランスを崩さないためにも、

たまには美容雑誌でも買って、
益になるものを探してみようと思います。

やっぱり1月号と4月号の付録が狙い目な気がしますしね!














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