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あの選択をしたから

#あの選択をしたから


『あの選択をしたから』と聞いて思い出すのは、大学受験だ。中学まではそれなりに運動も勉強もできていた。高校生になった時、成績で選んだ高校、みんなが同じくらいの学力。周りより少しできる私はいなくなった。


勉強も部活も、、、文武両道は私には難しく、小学校から始めたバスケットボールを高校生になってすぐ勉強を理由にやめた。先生たちには
絶対後悔すると言われたが、一度辞めると言った言葉を戻すことはできず、やめた。だが、30歳になった今も後悔はない。


大学受験の時、私は国公立大学の二次試験の作文で名前を書き忘れた。作文にも自信があったわけではないが、落ちることは試験と同時に決まってしまった。



留年するか、私立大学に行くか。
短い時間での選択を迫られた。
もうI年勉強したから自分の行きたい大学に行けるか、こればかりはわからない。私立大学の方が学費はかかるが、選べるならと、私は私立大学に進学することを選択した。もうI年頑張る気力がなかったこと、私立大学は保育士資格が取れる学科であることが決め手となった。


大学生活は楽しいことばかりではなかったが、4年間あっという間に過ぎていった。そして、私は保育士になった。ここまできた時、私は大学受験での選択は間違いなかったと思った。小さい頃からの夢だった、親に反対された保育士になれたからだ。国公立大学を目指していたらきっと保育士にはなれなかった。


そして、就職して2年後、合コンで今の主人と出会う。保育士だからと声がかかった合コンだ。出会って2週間で付き合い、1年後に結婚をした。この時も、大学受験での選択は間違ってなかったと何度も思った。


今、私は主人と子ども2人と喧嘩しながらも楽しい毎日を送っている。あそこが私の分岐点だった。10年以上経っても思い出す。もっと頑張れたかもしれない、学力の高い大学を目指せたかもしれない、でも今の私の現状以上に幸せな生活を想像できないから、きっとあの選択をしたから、今私は幸せである。

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