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谷崎由依『遠の眠りの』を読みました

コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』の翻訳を手掛けていた谷崎由依さんの小説が発売されていることをしり読んで見ました。たまに行く本屋にはなかったのでアマゾンで注文しました。

谷崎由依
『遠の眠りの』
集英社文庫

文庫本で320ページです、1200ページくらい必要ではと思うほど詰まっています。絵子の脚本も1本きりではなく、南総里見八犬伝みたいな好きな小説を元にしたものを書けたに違いありません。朝子もまい子ももっとやりたいことができたに違いありません。つらい話ばかりではなく、笑える話も出てきたでしょう。

女性が主な登場人物ですが、男性の登場人物では桜井興産社長の桜井三郎とえびす屋支配人の鍋川新吉が目立っていました。桜井はわかりやすいクズ野郎で鍋川は一言でいうと変態でこの2人のエピソードももっと読みたかったです。

なぜ戦争が起こってしまうのかわからないですが、どの国民も考えの違いがあるとはいえこころの何処かで早く終われと思っていたのがよくわかりました。


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