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田舎暮らし

まあまあ田舎で育ったので、山や虫は平気。
だから、将来は田舎で暮らしたい。

と思っていた。

都会育ちの義父は、親戚の集まりのときや、本家に行くときにしか田舎に行かない。(趣味は釣り)

だから本家にお邪魔したとき、私はお義父さんから、庭の木にいた虫をポーンと投げられても平然としていたので、お義父さんをがっかりさせてしまったことがある。

ここは可愛らしい嫁を演じて「キャー!もうっ!何するんですか!」とか言っておけばよかった。
こういう時のコミュ力の低さが、「アンタつまらんねえ」と言われる原因の一つなんだろう。
私はつまんなくないのに。べ。

そんで、山が好きなので子どもが大きくなったら田舎暮らしがしたいなぁと、漠然と思っていた。

ほら、NARUTOのシカマルも言っていたっけ。
(田舎暮らしがしたいとは言ってない)

めんどくせーが口癖

「テキトーに忍者やって テキトーに稼いで

 美人でもブスでもない普通の女と結婚して

 子供は2人 最初が女の子で 次が男の子

 長女が結婚して

 息子が一人前になったら忍者を引退して・・・

 あとは日がな一日

 将棋や碁を打って

 悠々自適の隠居生活・・・」

奈良シカマルの台詞

リアルタイムで読んでるときは、まだ独身だったけど、普通に「ああ…分かるわぁ…」と、シカマルと同じことを思っていた。

そんで時は経って、テレビで「田舎に移住」、みたいな番組を見る度、「田舎暮らし…いいよねぇ」ということを、いろんな人に言ってたら、みんなから反対された。

「えー! 絶対、年老いたら都会に住んだ方が便利だよ!」と、アンタ何言ってんの??レベルで反対される。

点検で行った自転車屋のおじさんにまで、「いやぁ、田舎は遊びに行くくらいが丁度いいですよ!僕は〇〇に住んでますけど、隣の家が長いこと空き家で、最近新しく建て替わったけど、誰も入ってきませんよー」
と、言われてしまった。

いや、そこは「田舎暮らし、いいですね!」くらい言ってくれてもよかろう。あかの他人とのおしゃべりなんだから、共感してくれてもいいのに。

自転車屋のおじさんは、年老いたら足腰が弱って行動範囲が狭くなるから、近い範囲にスーパーや病院、銀行などが密集している都会に住んだ方がいいよ!と力強く助言してくれた。

そうか…

そうなのかなぁ…

うーん………


そんなことを思って、また別の日。


〇〇郡(田舎)に住む、友達とご飯を食べに行ったときのこと。

一緒に住む彼女のお母さんが、84歳で免許返納した話をしてくれた。

まだまだ運転したかったそうだが、お孫ちゃんも交えて家族みんなで説得し、やっと、運転免許証を返納してくれたそうだ。

でもお母さんは近所の人に、「もうねぇ、免許を取り上げられてねぇ!」と愚痴るそうで、近所の人も「えー!おばちゃんまだ元気なのにねぇ!」と、無責任にお母さんの味方をするそうだ。

友達は「たまったものじゃない!私が悪者みたいに言うんだよ!あったまに来る!」と、怒っていた。

結局、お母さんは車を運転できないので、友達が週に1〜2回、近所のドラッグストアまで「なんか買い物ある?」と、お母さんを乗せて行ってあげるそうだ。

田舎だと、ドラッグストアに行くにも車で行くんだなぁと、改めて自分が都会に住んでいるというのを理解し、なんかいろいろ覚悟が足りなかったかも、と思い始めた。

そうか…田舎住みで免許返納したら、買い物行くのも不便なんだな…

という、当たり前のことも分からなかった。

極めつけは、田舎暮らしに憧れて移住しました、という方のブログを読んだとき。

その方は田舎の中古物件を購入し、住んでいたが、ネズミや害虫に悩まされ、「田舎住みは良いことばかりではない」と、赤裸々に綴っておられた。

わがままでへなちょこの自分には、田舎暮らしはハードルが高いのかなあと、思いだした。

「おさるのジョージ」みたいに、週末だけ過ごす、田舎の家が欲しい。

そのためには別荘を持てるほど、お金持ちにならなきゃいけない。


いろいろと難しい。


おしまい。

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