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省エネとコロナ問題

「トイレの換気扇と照明をどうするか。」  
                               ある会社の社内懇談会で出した結論。

毎朝、一番に出勤して、トイレの窓を開けるかたがいる。
換気をしたいらしい。換気扇のスイッチは切ったまま。

人は、生まれ育った環境と親の教えが染みついている。
その後の生活習慣や会社ルールによっても行動は変化していく。
ここに正しく学んだ知識が入るのと、入らないのでは、さらに大きく
変わっていく。

懇談会の発言内容
・ある管理職は、このご時世電気代がバカにならない。
      消せる照明、電源は落とすべきだと発言した。
・衛生担当者は、このコロナ禍では指で触れるものに対して、
      接触する機会を減らすべきだと言う。
・またある人は換気扇を消せばよい、少しでも省エネになる
      その変わり、窓を開けておくと言う。

皆、本質を忘れている。
トイレの換気扇はなんのためにあるのか。を理解していない。
トイレの換気扇は
     「トイレ内の空気を居室内に流れない様にするためにある。」
専門的に言うと、陰圧(負圧ともいう) 状態を作り出すためのもの。
ホテルではユニットバスの換気は常時onが一般的だ。
トイレの換気扇もこの考えと同じだ。
本質と構造を理解した上で、出来ることをするということが
理解されていないと感じる、疲れる懇談会。

トイレの換気扇を切り、トイレの窓をあければ、トイレの空気は居室に流れることになる。トイレの臭いとウイルスが居室に持ち込まれるのだ。
建築物の環境衛生を知らないから、それが理解できない。
今は換気をしましょうと言われている。だから、毎朝トイレの窓を開けて換気をしているのでしょう。
トイレの換気扇を常時onにすれば良いのだが、電気代を考えましょうと言う人がいる。そして毎回消すのだ。指で触って。その指が、さらに何かを触ってウイルスを拡散することは考えられていない。
コロナ禍にあって、トイレ後にスイッチを触ることが、どれだけウイルスを拡散することになるかは考慮されないらしい。
トイレがコロナ感染の主要な場所であり、蛇口から感染した例もあるのに。
つくづく、人とは、己の考えを改めるのが難しい生き物だ。

この懇談会は役職者の権限で照明と換気は切ることになった。
役職者の言葉、「今は電気代は高い、これを最優先にしましょう」と。
きっとご本人は会社の経費を浮かせれられたと満足しているでしょう。
その分、社員にはコロナの危険が増すことは忘れられている。

コロナ禍にあって、トイレは感染経路の一つだ。その空気を居室に入れる
ことがどういったことになるのかが理解されていないのでしょう。
毎日TVで流れる「換気をしましょう」というフレーズと「節電にご協力」を、忠実に実行しているに過ぎない。
育った環境に、自分の考えや仕事・使命を優先する行為となって現われる。それが人だ。

そんな我が家はと言うと、
トイレに換気扇がない時代の古いマンションに住んでいる。
陰圧、陽圧を知っていても、換気扇がなければどうにもならない。
そんな私は、毎日せっせと除菌スプレーを噴射している。

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