ちいさな農業研究所KLARI

オルタナティブな農と食のつながりを研究し,実践をめざすちいさな研究所です。 稼ぐことか…

ちいさな農業研究所KLARI

オルタナティブな農と食のつながりを研究し,実践をめざすちいさな研究所です。 稼ぐことから農を自由にしたい。 商品であることから食を自由にしたい。 Free agriculture, free food.

最近の記事

種は守れるか 日本農業の動き207ー農政ジャーナリストの会

種子をめぐる問題については不勉強だったので,ポチッとしてみました。 https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54020063/ ツイッターをのぞいていると,特に興味がなくても種子法廃止・種苗法改正の問題などに対して過激な感じの投稿が流れているのが見えており,当時はなんとなく眺めていましたが,めんどくさくてスルーしていました。 よくある水掛け論の感じがして,めんどくさかったんですね。 でもやっぱりちょっと調べてみようということでポチりました。

    • 未来を語る日本農業史 世界のなかの日本ー野田公夫

      農地に関する歴史を勉強しようとググってをポチッとしました。 本書はまず日本農業の個性を「中耕除草農業」と定義し,農地に限らず,「土地」利用,農地の「利用」,農地の「所有」,「農民・百姓」論,「農業共同システム」,「戦争と農業」,「農地改革」,「地域資源」,「二次自然」といった視点で,近世から近現代までの歴史をコンパクトにまとめたものです。 その上で,「今」を考え,未来の日本農業の方向性を考えませんか,といった問いかけがあると思います。 私自身が「慣行農業」と思っているものや

      • 広がる「食の格差」とどう向き合うか(日本農業の動きNo.213)

        「コロナ禍が浮き彫りにした食の貧困」を皮切りに,「子どもの貧困と食格差」,「子ども食堂がひらく食の未来」,「コロナ禍と闘うフードバンクの取り組み」と,コロナ禍でクローズアップされてきた「食」と「貧困」の問題を紹介しています。 しかし貧困問題はコロナ禍以前にもありました。 日本の社会のあり方を底辺から形作っている問題だと思います。 もし「食」が無料のサービスだったら。 しかも困っている人だけではなくて,みんなが享受できる基本的なサービスだったら。 ちょっと何言っているかわかん

        • スギと広葉樹の混交林ー蘇る生態系サービス清和研二

          いつも山を見るたびになんとかならんかな,と思います。 車を走らせると,素人目にも手入れの悪い杉山,竹林だらけでうんざりします。 無駄なお金があったら,全国の山に税金を投入すべし!いつも思っています。 「国土防衛!」という勇ましい人たちがいますが,そんな人たちには文字通りの「国土」を守る山仕事に従事して欲しいものです。 さて,本書は20年にわたるフィールド試験をもとに,「生態系サービス」の復活を図る人工林の管理法を示しています。 杉の人工林を強間伐して,広葉樹の混ざった山

        種は守れるか 日本農業の動き207ー農政ジャーナリストの会

          東大卒,農家の右腕になる。

          連投です。 今日参加したウェビナーの講師,佐川友彦さんの著書です。 まだ読んでません😅 帯にホリエモンがあったりしてちょっと構えましたが,お話の内容はなかなか有意義でした。 今日の農業・農家経営の現状や問題の捉え方はあるあるでほぼ同意。 いろいろ参考になりました。 現場の改善の積み重ねを推奨したり,マージナルな部分を攻めながらもうまく外れず成果を上げるバランス感覚も好感が持てました。 ただ,自分は崖っぷちに立っているのが最近辛いので,早く飛び出したい。 行政が佐川さんのよう

          東大卒,農家の右腕になる。

          <出雲>という思想ー原 武史

          農業とは直接関係のない本ですが,紹介します。 「伊勢」に対しての「出雲」 「アマテラス」に対しての「オホクニヌシ」 ざっくりいうと,近代国家が「公式」と定めたものの他にも歴史はあり,思想はあり,哲学はあり。 オルタナティブなものの可能性,現実に生きる人の生活,歴史,価値観。 KLARIの理念とも相通じるものがあります。

          <出雲>という思想ー原 武史

          農の原理の史的研究ー藤原辰史

          まずはごあいさつ代わりに本の紹介をしましょう。 2022年に読みました。 宇根 豊氏の書評を目にし,その場でポチりました。 農学,農政に関わる人にはぜひ読んでいただきたい一冊です。 目からウロコ,という表現が正しいかわかりませんが,今自分の頭の中にある事を引き出して,言葉にして見せてくれた本です。 おかげで,今やりたい事がはっきりしてきました。 藤原辰史さんは他にも「縁食論」,こちらはもっと気軽な本ですが,通底している考えは同じです。 内容の紹介とKLARIの活動について

          農の原理の史的研究ー藤原辰史