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掃除のコツ 床と風呂場
見えるところは大ざっぱに
(前段長々と無意味なことを書いているので、結論まで飛ぶのを推奨)むしろ見えそうにないところ、普段なら掃除しないようなところを徹底的にするのが掃除のコツだと思っている。
大抵の場合、部屋の四隅は埃などがたまりやすい。掃除にうるさい人は実はこういうところを見ている。まさに重箱の隅をつつくような目ざとさである。
逆に、こういった部屋の隅をきれいに掃除できている家屋などは住人の掃除センスに恐れ入るというほかない。
各部屋のフローリングには普段、まずはワイパータイプの掃除道具が活躍する。掃除機にくらべて断然静かに掃除できるのがよい。音楽を聞きながら掃除ができる。掃除機がメインだとこうはいかない。
箒と掃除機の両刀使い
「まずは」といったのは、これで終わりではないからだ。とくに段差や溝のある建具や壁の腰板周辺、障子の「さん」などには、昔ながらの室内掃き専用の箒と掃除機の両刀使いである。片方の手で箒を使い、かき出された埃をさらにもう片方の手で使うスティック型掃除機によって吸い込む。これは掃除機をちりとりのように使うイメージで効率がよい。ただし、ある程度の腕力・体力を要する玄人向けの高度な技術なので万人にお勧めできない。自信のない方には通常通り、箒とちりとりの使用をお勧めする。
最終仕上げにようやく掃除機
の出番である。いくら吸引力が強い昨今のサイクロン掃除機とはいえ、まだまだ完璧にはほど遠い。ほぼほぼ室内の掃除が仕上がったところで掃除機を投入して、空気中に舞い上がった微細な埃が床面に降りてきたタイミングでかけていく。掃除機についている車輪などの部品は転がりながら床面を傷つけるおそれがあるので、けして過信せず最後の仕上げ程度に使うのがおすすめである。
お風呂の掃除でおなじみの一本
黒カビやピンクカビ、皮脂汚れ、ウロコ状の頑固な石鹸カス汚れなど、様々な汚れが蓄積しがちな風呂場の掃除は、掃除の中で最高峰の技術が必要な場所ーと思われがちだ。私も長年、塩素系、酸素系、中性洗剤、クエン酸水やセスキ水、ハッカ水、さらには防カビに役立つといわれる蚊取り線香など、様々な洗剤やアイテムを試しに試してきた。
適切な洗剤溶液を適切な場所で適切な汚れに当てる、このことを主に考えてきたわけだが、私はあまり考え過ぎていたようだ。たくさんの洗剤を駆使しなくても、市販の安価な風呂用洗剤のたった一本が最も効果的で、事実その効果が長続きしている。おなじみの「バス⚪︎ジックリン」である。なんという安易な...、しかしこれが今まで一番、防カビと床面の白く濁った汚れの除去、撥水効果の回復に効果があった。これに気付いた時はまさに目からウロコ過ぎて情けなくなってしまった。そんなバカな、である。風呂には風呂用の洗剤を素直に使うこと、このことを頑なに拒否する必要は全くない。
ただ、もちろんこれも100%ではない。壁面継ぎ目のコーキング材に食い込んでしまったカビによる変色は、強力な塩素系ジェル剤を塗布して24時間放置するなど、対応する必要がある。
(結論)とにかく汚れをため込まない
風呂場の掃除に限らず、掃除全般にいえることは、とにかく汚れをため込まないのが最大のコツだ。こまめに掃除、気付いたら、いや気付く前に掃除を習慣化してしまうのがよい。
年の瀬にいざ家の大掃除で何もかも全部やっつけてやろう、と意気込むとしんどいだけである。やらなくちゃ、いつかやらなくちゃという強迫観念がストレスになってしまう。普段から小さな掃除をコツコツしておくと、年末大掃除など全く不要なのだ。