乳幼児突然死症候群から慣らし保育の重要性を考える
今日は子どもたちの慣らし保育2日目だった。
お迎えに行ったときに、隣に自転車を停めていた保護者さんが「こんな短時間、預ける意味ってあるんですかね〜。」と誰に言うでもなく呟かれていたのが印象的だった。
気持ちはわかる。
でも、慣らし保育をする意味はめっっっちゃある。ありすぎるくらいある。と、保育士の私がお伝えしたい。
今日の記事は、慣らし保育に疑問を抱いている保護者にその必要性が届くように、と気持ちをこめて書いていく。
慣らし保育は、保育園のためでもなく、保護者のためでもなく、預けられる子どものために行う。
少しずつ無理なく子どもが保育園に慣れるために、最初は短時間の預かりで、日数を重ねるごとに時間を伸ばしていくのが一般的。
園によってさまざまな慣らし保育が行われているけど、多くの園では1週間から2週間かけて行うことが多い印象。
慎重に行うには理由がある。そのひとつが、新年度に乳幼児突然死症候群が増加する傾向にあるから。たしか、全体の乳幼児突然死症候群で亡くなったケースの中で入園初日から1週間に亡くなった割合は3割以上。入園1ヶ月までに乳幼児突然死症候群で亡くなるケースは全体の半分というデータがあるくらい。
NHKのニュースでも取り上げられたことがある。
私は現場で働いていたときの副主任からこの話を聞いた。副主任は乳幼児突然死症候群について知識の豊富な先生で、新年度の忙しい時期こそ入念にお昼寝の時の呼吸チェックをするように、と言われていた。
アメリカでも預け始めの子どもに乳幼児突然死症候群のリスクが高くなる傾向にあるという結果が出ていることから、小さな子どもにとって、環境の変化は大きな負担だということがわかる。
だからこそ、親も保育士も丁寧に慣らし保育に向き合う必要があると私は思っている。
初日の慣らし保育は本当に短くて、1時間半とかのお預かり。「こんな短時間、預ける意味ある?」と思う保護者の気持ちもわかる。
復帰する職場から「まだ慣らし保育終わらないの?」みたいな目で見られるし、肩身狭いし、早く慣らし保育終わってくれ~~~~という気持ちは痛いくらいにわかる。
社会全体が慣らし保育についての理解を深めてくれればいいんだけどね。命にかかわるかもしれないわけだし。
慣らし保育。しんどい期間かもしれないけど、ちゃんとやる意味があるんだということを少しでも多くの保護者に知ってもらえたら嬉しい。
(我が家の旦那さんもこのことを知らなかったので、力説した)
明日もいい1日になりますように。