応援したいチーム
2014年1月2日の池野ノートより。
Dライズのマネージャーとして天皇杯に出場した時の話。
1月1日にトーナメント初戦が行われていた時代、世間がお正月気分に浸る中、バスケの天皇杯は始まります。
出場するすべてのチームが東京に集まり、トーナメントに参加するため、練習会場の確保がマネージャーにとっての至上命題となります。
公共の体育館はすべて閉まっており、協会からの練習会場の斡旋は一切おこなわれないため、各チームが独自に会場を確保します。
この時ほど、強豪校で活躍してきたバスケエリートな選手やスタッフに助けられたと思うことはないです。
彼らの人脈を駆使して、OBが教師をやっている学校の体育館を貸してもらうことが多くありました。
この年に体育館を貸していただいた先生と話している中で、身の回りの小さな行動の大切さを改めて認識させられたことがあります。
毎年オールジャパンの開催が近づくと、多くのチームから連絡があり、男女カテゴリー問わず、多くのチームに体育館を提供していると言っていました。
その中で、勝ちあがるチームとそうでないチームの差を感じることがあるそうです。
その差を見分けるポイントは、
「体育館に入るときに靴をげた箱に入れるかどうか」
そこで、そのチームの品位が分かる。
当たり前のことを自然にできている、品位のあるチーム・一生懸命プレーするチームを観客は応援したいと思う。
多くのチームを見てきた人の言葉だからこそ、すごく説得力がありました。
そして、慌てて入口に走りました。
靴はすべて、げた箱に入っていました。
安心とともに、改めて気が引き締まりました。
そして、今まで何となく読んできた、触れてきた言葉の意味を本当に理解しました。
DeNAの監督をしていた時の中畑さんの言葉です。
「礼に始まり礼に終わる」
そんな最低限のマナーも守れないようなチームに、強くなる要素はない
僕のバイブル「野村ノート」から、野村さんの言葉です。
強豪と呼ばれるチーム、伝統のあるチームはやはり、人間的な態度や心構えについても厳しく律している
コートでのパフォーマンスに直接影響する部分ではないですが、特に僕のようなマネージャーの立場からチームに影響を与えられる部分だと思います。
めんどくさい、まぁいいかと思ってしまうところを妥協せずに、やれること。
練習やトレーニングにもおいてもそうですが、僕が見てきたいい選手たちにも共通するポイントです。
「応援よろしくお願いします」と定型分のようにいつも言っていますが、
まずは応援したいと思えるチーム・人にならないと。