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先手を打つ連絡帳の書き方
特別支援学校や特別支援学級では、毎日保護者と連絡帳でやりとりします。
連絡帳は、学校と保護者の情報共有であると同時に、コミュニケーションのツールでもあります。
学校であったこと、家庭での様子をうまく言葉で伝えることが難しい子どもたち。保護者は学校でどんなことがあったのか、連絡帳で知ることしかできません。
しかし、連絡帳は文章で伝えるものなので、時々コミュニケーションのトラブルになることもあります。
そこで、先手を打つことで、保護者の不安を少しでも和らげることができます。
毎日書く連絡帳は、ゆっくり書く時間もないので、その日のエピソードを一つでも書くこ とで精一杯です。
そこで、あらかじめ「個別教育計画」で、先手を打っておきます。
個別教育計画は、1年間を2期または3期に分けて目標ー評価を保護者と共有します。
その際に、「重点課題」を教科等横断的な目標にしておくことで、日々の連絡帳の記述が生きてきます。
例えば、個別教育計画で「ラテラリティの確立」を重点課題とした場合。
ラテラリティとは、左右の優位性です。いわゆる利き手です。
利き手が決まっていないお子さんは、判断する時に混乱が生じがちです。
個別教育計画の具体的な目標を、主な利き手の“右手”を使う目標にします。
ドアノブを持つ時の様子、歯ブラシを渡す時に出す手、イスをしまう時に添える手のことなど、その日にできたことを連絡帳に書きます。
そして、家庭での様子も書いてもらいます。
「こんなふうに工夫すると、できるようになりました。」という、手立てを知らせ、家庭でも同じようにやってもらいます。
ただ単に、「◯◯やりました。楽しそうでした。」ではなく、支援の手立ての方法がわかれば、家庭でも取り組むことができます。
「できない」ではなく、「やってみよう」と、毎日を前向きに過ごすことができます。
連絡帳に、学校でも家庭でもチャレンジしている様子を書いておけば、指導の記録、そして成長の記録となります。
このように、個別教育計画で先手を打ち、連絡帳でフォローしていく。
子どもといっしょに保護者も安心して毎日を過ごせるようになります。
そして、保護者が安心すると、子どもも安心して学習に取り組めます。