高卒認定試験を解説:令和3年度第1回の地理A(1番の問2)と地理B(1番の問1) #時差 #本初子午線 #東半球 #西半球
問題文
アヤカさんは,時差の仕組みについて興味をもち,資料1 と資料2 を得た。資料1 と資料2 中のA,Bは,本初子午線から東回りに180 度の経線までの東半球,本初子午線から西回りに180 度の経線までの西半球のいずれかを,ア~ウ,ア’~ウ’は都市を示している。これらの資料に関するアヤカさんと先生の会話文中の空欄X , Y に当てはまる語句の組合せとして最も適切なものを,あとの1 ~ 4 のうちから一つ選べ。
<資料1> 北極点を中心とする正積方位図法
<資料2> 南極点を中心とする正積方位図法
注)・緯線・経線はすべて10 度間隔。
・破線は,経度0 度及び経度180 度を示す。
<会話文>
アヤカ:資料1 と資料2 の正積方位図法を使って,時差の仕組みについて考えてみることにしました。
先 生:時差の仕組みを考える際に,このような図法を使うと,理解しやすくなりそうですね。
アヤカ:でも,調べてみたいものの中には,南極点を中心とする資料2 を読む必要があって,難しそうです。
先 生:確かにそうですね。しかし,本初子午線を手がかりにすれば,読み方が容易になります。本初子午線は,どちらの資料も図の中心から見た上下方向への破線ですね。では,Bの部分は東半球ですか,それとも西半球ですか。
アヤカ:アメリカ合衆国の位置から判断すると…。Bの部分はX になります。
先 生:その通りです。では,次にアとア’から順に時差(南中時刻の差)を測ってみましょう。
アヤカ:アの経度は0 度,ア’の経度は60 度だから60 度離れているので,サマータイムを考慮しないとすれば, 4 時間の時差があると考えられます。資料2 の場合も日本の位置から判断すればよさそうですね。
先 生:この考え方を使えば,イとイ’の間とウとウ’の間の時差も分かりそうです。日付を含めて考えた場合の時刻の差はどちらが大きいと考えられますか。イ’とウ’の位置を資料1 に落として考えてみましょう。日付変更線にも注目してください。
アヤカ: Y のほうが,時差が大きいと考えられます。これは分かりやすいですね。
先 生:よく理解できました。
<選択肢>
X Y
1 東半球 イとイ’の間
2 東半球 ウとウ’の間
3 西半球 イとイ’の間
4 西半球 ウとウ’の間
聞かれてること
X:Bは東半球?西半球?
Y:イとイ’の間とウとウ’の間、日付を含めた時差が大きいのはどっち?
最低限知ってるべき基礎知識
地球上での日本の位置
地球儀がなくてもgoogleマップで確認できる ⇓
南アメリカとアフリカの区別
南アメリカは南端が尖がってる。
時差は経度の差に比例する。
本初子午線の真裏に日付変更線がある。つまり本初子午線と日付変更線の緯度の差はちょうど180°。
知ってたら便利な知識
正積方位図法とは
地図投影の一種。地球上と地図上の面積が等しく、かつ地図の中心(地図主点)からの方位が正しくなるように考えられた図法。正積の性質をもつ方位図法。考案者ランベルトの名前を冠して、ランベルト正積方位図法ともいう。 by 日本大百科全書(ニッポニカ)
考え方
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?