文屋康秀が百人一首に残した作品は?
文屋康秀が百人一首に残した作品は?
─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆掛詞
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品
♪ 吹くからに
秋の草木の
しをるれば
むべ山風を
あらしといふらむ
です。
読みは、、、
♪ ふくからに
あきのくさきの
しおるれば
むべやまかぜを
あらしというらん
となります。
太字二カ所が変わります。
是定親王の歌合わせで詠まれた和歌。
23番:大江千里の和歌も
是定親王の歌合わせで詠まれた和歌。
☆意味
吹くからに
(山の風が
吹き降ろしてくるとすぐに)
秋の草木の (秋の草木が)
しをるれば
(しおれてしまう)
むべ山風を
(なるほど、山風を)
嵐といふらむ
(嵐というのだな)
☆掛詞
「嵐」は「荒らし」の意味もあって、
《秋の草木を荒らす》
という掛詞(かけことば)になっています。
次の記事の16.
☆文法解説
1句:「吹くからに」
「からに」は、接続助詞「~するとすぐに」という意味です「吹くからに」は「吹くとすぐに」
3句: しをるれば
ラ行下二段活用
《しをる》の已然形
+接続助詞《ば》
恒常条件
4句:「むべ」
「なるほど」という
感動を表す副詞。
5句:「らむ」
推量の助動詞
「嵐といふらむ」で、「嵐と言うのだろう」となります。
☆鑑賞
これが上手いところなのですが、「山」に「風」と書いて「嵐」という字になることで、ある種の遊び心を表しています。
平安時代には、漢字を分解したり組み立てたりして、遊ぶことが流行したそうです。※
草木を枯らす厳しい山風が吹いてくる、という情景を詠いながらも、漢字遊びをしていることで、どこかほっとする感じがしました。
※ 平安時代の漢字遊び「偏つぎ(へんつぎ)」
☆出典
『古今集』秋下・249
★関連動画
☆作品トリビア
【むべ】という植物があります。
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